K15 それ以外の預言

今までメシヤに関するいくつかの預言を見てきました。

聖書にはメシヤ以外に関する預言も多くあります。ここでは、そのメシヤ以外の預言をみていきたいと思います。

<ダニエルの語った世界帝国に関する預言>

聖書にはいくつもの預言がありますが、その中でも驚くべきはダニエルが語った、世界帝国に関する預言です。この預言は、終末に至るまでの世界帝国の

興亡に関して預言されています。世界の歴史の中心部分が語られている

スケールの大きな預言なのです。以下がその預言です。

ダニエル書 2:38 また人の子ら、野の獣、空の鳥がどこに住んでいても、これをことごとく治めるようにあなたの手に与えられました。あなたはあの金の頭です。

 2:39 あなたの後に、あなたより劣るもう一つの国が起こります。次に青銅の第三の国が起こって、全土を治めるようになります。

 2:40 第四の国は鉄のように強い国です。鉄はすべてのものを打ち砕いて粉々にするからです。その国は鉄が打ち砕くように、先の国々を粉々に打ち砕いてしまいます。

この箇所の背景を述べると:

まず、当時の世界帝国バビロンのネブカデネザル王が夢をみました。

それは、一つの大きな像に関する夢でした。しかし、肝心のその夢を解釈する

人がいませんでした。しかし、最後にダニエルが神の知恵によって解き明かしました。

その夢の解釈、解きあかしをダニエルが述べているのがこの箇所です。

この像が意味することは世界の歴史に起きる4つの世界帝国に関することで

あるとダニエルは語ったのです。

バビロンは第一の国ですが、その後、第2、第3の世界帝国が起きることを

まさにそのバビロンの王に彼は語り、預言したのです。

そして、その第2、第3の世界帝国はこの後の歴史に実際に登場しました。

バビロンを一夜で滅ぼし、世界帝国となったメデイアペルシャが、第2の国であり、

アレクサンダー大王に率いられたギリシャ帝国が第3の世界帝国です。

全ては、ダニエルが預言したとおりに進んだのです。

この預言と成就を通して、私たちは単にイスラエル、ユダの国にとどまらず、全世界の歴史を支配し、未来を知る唯一の神の存在を理解できるのです。

ダニエルが解き明かした像の夢

さて、ちなみにこの箇所で書かれている第4の国とはこれからの未来の終末の日に起きてくる世界帝国です。

この世界帝国の下で、世界は蹂躙され、破壊、統治されることをこの預言は語っています。

私の理解ではこの終末の世界帝国はアメリカではないかと思えています。

アメリカはいずれ、世界を支配するようになる、その下で、悪魔的な

統治が実現する、そのことを聖書は預言しているようにおもえます。

この件はまた別途、書くようにします。

<ペルシャのクロス王に関する預言>

さて、他の預言をも見て行きましょう。上記で記した世界帝国、ペルシャの王、

クロス王に関する預言です。以下を見てください。

イザヤ44:28 わたしはクロスに向かっては、『わたしの牧者、わたしの望む事をみな成し遂げる。』と言う。エルサレムに向かっては、『再建される。神殿は、その基が据えられる。』と言う。」

  45:1 主は、油そそがれた者クロスに、こう仰せられた。「わたしは彼の右手を握り、彼の前に諸国を下らせ、王たちの腰の帯を解き、彼の前にとびらを開いて、その門を閉じさせないようにする。

ここでは、クロスという人物が出現すること、また、彼により、エルサレムの

都や、神殿が再建されることが預言されています。

このクロスはこの預言のあと、実際にその名前で生まれ、ペルシャの王となりました。

この預言は、クロス王が生まれる150年も前に語られました。

イザヤはこの預言を彼の時代、BC740~680年の間に行ったからです。

そして実際クロスという名前の王が出現し、彼が捕囚されていたイスラエルの

人々の帰還を宣言したのがBC536年のことです。イザヤのときから150年も

たっていたのです。したがって、このように預言したイザヤにとっては、この

将来出現するクロス王がどのようにしてこの預言を成就するのか、彼イザヤが

操作することもコントロールすることもできなかったのです。

しかし、この預言どおり、クロス王はペルシャ国に立ち、彼を通して、

イスラエルの捕囚された人々は解放され、彼らがエルサレムの都や、

宮を再建するようになったのです。驚くべき成就です。

ペルシャのクロス王

<黄金門に関する預言>

エルサレムの東にある門は黄金門と呼ばれています。

イエスキリストは十字架につけられる前、この門を通ってエルサレムに

入城しました。(マタイ21章)

旧約の預言者エゼキエルは、この門を通って神、主が入ること、そして

この門が閉ざされることを預言しました。以下のとおりです。

 エゼキエル 44:2 主は私に仰せられた。「この門は閉じたままにしておけ。あけてはならない。だれもここからはいってはならない。イスラエルの神、主がここからはいられたからだ。これは閉じたままにしておかなければならない。

そしてこの預言は成就するようになります。

上記の様に主であるキリストはこの門を通って入りました。西暦30年頃のことです。こうして預言の前半部分は

成就しました。しかし、その後長い間、1000年以上もの長い間、この後半部分、門が閉ざされるとの部分は成就しませんでした。

しかし、その後、正確には西暦1543年にこの預言は成就しました。その年、サルタン スレイマン Magnificiantは、

この門を閉じ、壁を塗りこめてしまったのです。

その結果、かつてのエゼキエルの預言が成就しました。

このサルタン自身は自分が預言を成就する、などとの自覚はまったくなしに、

しかし、不思議にもこのことを彼は行なったのです。

彼は、この場所に通じる道には

もう通行がないとの判断で、無意識にこのことを行なったのですが、しかし、

それは預言の正確な成就となりました。エルサレムは城壁に囲まれた街であり、

いくつもの門があります。そしてどの門も開かれ、閉ざされた門などないのに、

不思議とこの黄金門のみは閉ざされています。

不思議な預言の成就なのです。

預言どおり閉ざされた黄金門

<ペトラに関する預言>

多くの旧約聖書の預言と異なり、エドム民族に関しては、厳しい預言が語られています。この民族に関しては復興が語られず、ただ、永遠の荒廃が語られているのです。

エレミヤ49:16 岩の住みかに住む者、丘の頂を占める者よ。あなたの脅かしが、あなた自身を欺いた。あなたの心は高慢だ。あなたが鷲のように巣を高くしても、わたしは、そこから引き降ろす。――主の御告げ。――」

 49:17 エドムは恐怖となり、そこを通り過ぎる者はみな、色を失い、そのすべての打ち傷を見てあざける。

エドム民族はペトラという都市を作り、そこに住んでいました。

その場所は、岩の間を刻んで作り上げたほぼ難攻不落の古代都市であり、

そこへ行くのには、狭い通路しかなかったのです。

しかし、神はこの場所に住むエドムの人々を引きおろす、と預言したのです。

そしてこの預言のことばは成就しました。AD636年にこの町は、

イスラム教徒により、征服されてしまいました。

そして現在この町は砂漠化しており、ただ、観光客や旅行者が通るだけの町となってしまいました。神のことばは、正確に成就するのです。

預言どおり廃墟となったペトラの町

これらの預言の成就を通して神はその書、神が著者である

聖書のことばの正確さ、すべてのことばが成就することを明確に語っています。

さて、大事なことがあります。

この聖書は単に国の興亡やメシヤ預言のみが書かれているのではなく、

私たちの未来、死後の未来に関しても述べていることを覚えておいてください。

具体的には聖書は私たちの死後全ての人が神の前にたち、

地上において行ってきた全ての行いに関連して神による裁き、裁判があることを

述べています。以下のとおりです。

ヘブル9:27 そして、人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっているように、

そして裁き、裁判の結果、ある人は無罪とされ、命が与えられ、

天国へ入ります。そうでない人、命の書に名前の記されていない人はみな、

地獄具体的には、火の池に入ります。以下のとおりです。

黙示録 20:12 また私は、死んだ人々が、大きい者も、小さい者も御座の前に立っているのを見た。そして、数々の書物が開かれた。また、別の一つの書物も開かれたが、それは、いのちの書であった。死んだ人々は、これらの書物に書きしるされているところに従って、自分の行ないに応じてさばかれた。

 20:13 海はその中にいる死者を出し、死もハデスも、その中にいる死者を出した。そして人々はおのおの自分の行ないに応じてさばかれた。

 20:14 それから、死とハデスとは、火の池に投げ込まれた。これが第二の死である。

 20:15 いのちの書に名のしるされていない者はみな、この火の池に投げ込まれた。

ここに書かれているように、死後ある人はいのちの書に名前が記されており、天の国に入ります。

しかし、そうでないものはみな、火の池に入ることが書かれているのです。

これがただの物語や信憑性のない創作小説なら私たちは気にする必要はありません。

しかし、このことばは、聖書、あらゆる未来のことばが実現する聖書に記されていることばなのです。

正しいと思ったほうがよく、信憑性がある、一笑には付せない、と思うのが正しいと思われるのです。

聖書の中にはいったい、どうしたら、私たちが死後火の池などに入らないですむか、ということも描かれています。

これらも徐々に学べたら、と思います。 次のステップ

どんな人も必ず死後神の裁判の座につく

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