◎反キリストの超世界権力を狙うフリーメーソン


一九二○年代に、つまり、いまから七十年前に、チリのカトリック教会の僧侶であったロドリゲスは、ワン・ワールド・ガバメント(単一世界政府)を樹立しようとするイルミナティの陰謀の一環としての、フリーメーソンのカトリックヘの潜入状況を暴露している。しかし、ロドリゲスの警告にもかかわらず、カトリックは、キリスト教の絶滅を目的とする悪魔教、フリーメーソンの浸透を食い止めることができなかった模様である。そして現在、フリーメーソンは日を追ってますます大胆に、ますます公然と姿を現わしてくるようだ。こうした二十世紀とはどういう世紀であったのか。フロイトとアインシュタインの世紀とか、戦争と革命の世紀、社会主義の世紀など、さまざまなことがいわれるが、実は、二十世紀の主役はフリーメーソンであったといってもよいのではなかろうか。「二十世紀はフリーメーソンの十字軍の時代である」と、アメリカのメーソン作家、パック博士は豪語しているという。だが、この〃十字軍〃は誰に対して向けられたものなのであろうか?それは第一に、カトリックの権威の破壊をめざしていた。このカトリック解体のための闘争は、内部への浸透(内側からの変質)と、外からの攻撃の両建て戦略で行なわれているもののようだ。最終目的は、すべての宗教を解体して、フリーメーソンを唯一の普遍的世界的宗教、すなわち将来樹立されるはずの世界帝国の国教とすることだという。反キリストによって支配される一つの世界政府、一つの世界宗教、一つの世界経済システム、これがフリーメーソンに課せられた真の目的であるというのだ。この目的を達成するために、メーソンはバチカンをメーソン化しなければならない。メーソン化ということは、ローマ教会を反キリストの教会に、ルシファー(悪魔)崇拝の教会に変化させ

ることにほかならない。二十世紀がフリーメーソンの勝利と進軍の世紀であったとしたら、それを準備した十九世紀の中核体は、パイク(アメリカ)とマッチー二(ョーロッパ)であり、そしてその先駆者は十八世紀のヴァイスハウプトということになる。そして、さらにその先はイエズス会だ。パイクによれば、フリーメーソンの到達点は世界帝国の建設である。しかし、この「メーソン世界帝国」の内実は、超エリート階級が君臨する「世界人間牧場」なのではなかろうか。おそらく、この奥儀を知らされるものは、フリーメーソンの最高位階級(第三十階級以上)だけなのだ。
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