49 ディーリング夫人が見出した「キリスト教に対する陰謀」

エリザベス・ディーリング夫人(一八八四−一九六六年)も、近代アメリカ史でもっとも重要な役割を果たしたキリスト教徒の一人ではなかろうか。彼女は一九四一年に、ルーズベルトの武器貸与法に反対するワシントンヘの母親たちの行進を組織し、一九四四年には「暴動扇動罪」の罪に問われたが、連邦裁判所は証拠不十分でこの事
件を却下したとされる。

晩年、彼女は『キリスト教に対する陰謀−−ユダヤの宗教とその今日的影響』(一九六四年)というキリスト教徒の立場から、完壁にユダヤ教の謀略を看破した古典的著作を公刊している。なお、同書はユダヤ教徒自身の出版物からの「証拠」を付録としている。jこのうち、「パリサイ派の悪魔学」という部分(第八章)は、
きわめて興味深く、日本人のユダヤ対キリスト教理解を深めるのに大きな貢献をするのではなかろうかと私は思っている。たとえば、次のようなところだ。

悪魔学のあらゆる形態が、パリサイ派によって採用され、いわゆるユダヤ主義のなかに組み込まれた。・…タルムードにはオカルト的実践が散りばめられている。…ユダヤ的魔術はユダヤの宗教の枠組みのなかに融合している。

我々日本人には、一つの宗教と悪魔学が渾然一体となっているなどという構図は信じられないが、れっきとした事実は、しっかり見ないわけにはいくまい。ユダヤ教を「ユダヤ悪魔教」と呼ぶことは、決して的はずれではない。必然的にユダヤ教は、いわゆる「宗教殺人」(あるいは殺人を宗教儀式としてとり行なう)を実行する。エリザベス・ディーリング夫入は、このことをユダヤ自身の文書をあげて証明している。とりわけ、我々日本人にとって戦慄を禁じえないことは、ユダヤ教が子供(もちろんユダヤの子供ではなくてゴイム=キリスト教徒の子供)を誘拐してモロクの神に生けにえとしてささげる宗教殺人を許容(容認、公認)しているという事実である。