39「すぺてのキりスト教徒は、その最良なるものも含めて殺されねばならない」

帝政ロシアの未期に、プラネイティスというカトリックの学僧(カトリック内のへプライ語専門家)が、『仮面を剥がされたタルムードー
キリスト教徒についての、ラビ(ユダヤ教の宗教指導者〉の教え』(一八九二年)という小著作をラテン語で公刊している。
この著書はまず、ロシア語に訳され
さらに英語の増補版も出版されており、「タルムード」の中から、
キリストとキリスト教徒についての記述を抜き出して、簡潔に分類整理したものと
して著名なものだ。この小著を読むと、我々日本人にも、ユダヤがイエスとキリスト教徒をどのように見ているかがよく丁解できる。たとえば、そこには「キリスト教徒は皆殺しにしなければならぬ」と訳されている。

エクスターミネイトという英語は、根絶やしにする、根絶やしになるまで一人残らず皆殺しにするの意である。これを間いて、戦慄しない日本人がいるだろうか。しかし、プラネイプゲスは、根拠のないでたらめを書いているのではない。『新約聖書』の「使徒行伝」(イェスの刑死後、イェスの使徒たちによるキリスト教会の布教と発展の歴史を記したもの。著者はルカとされている)の第七章に、使徒ステパーノがユダヤ(パリサイ派)に石をもって打ち殺される情景がつぶさに描かれている。この箇所は、キリスト教徒でない普通の日本人にも必読の部分といえるものだ。

ユダヤ(パリサイ派)
の指導部は、すでにこのころ、
全世界のユダヤ人に対して、イエスの弟
子や使徒の根絶を指令していたのではなかろうか。ローマ皇帝によるキリスト教徒追害も実は、ローマの宮廷に入り込んだユダヤ(パリサイ派)によるざん訴扇動によるものとも伝えられている。結局、彼らの意図に反して、キリスト教会は潰滅せず、逆にローマ帝国の全領域、いやローマの国境をも越えて広がることを、ユダヤは阻止することができなかった。

しかし彼らは、実に千九百年もの間、キリスト教徒の皆殺し(イェスの言葉を変造し、キリストの教えを棄てさせ、ユダヤの家畜と化す霊的殺害もあるが、あくまでイエスに忠実な者は肉体的に殺害しなけれぱならない)という目標を追及し続けたもののごとくである。このような歴史的背景を知るとき初めて、我々日本人も前述の聖母マリアのお告げが腑に落ちるのかもしれない。