11 世界政治を支配する

アメリカ・イギリス・フランスの政界も、政治資金や利権によってロスチャイルド家に操られてきた。前述のフランス大使パメラ・ハリマンがクリントン政権の黒幕であるだけでなく、彼女の勢力がフランスのドゴール主義者に通じていることは有名である。そのフランスのミッテラン大統領は、バリのロスチャイルド銀行が選挙資金を出して当選した人物で、カンポジァの系図に見た通り、自らロスチャィルド家の家系に入って、一族の代表者として振る舞ってきた。ミッテランの前のジスカールデスタン大統領も、同じ一族であり、その前のポンピドー大統領はバリ・ロスチャイルド銀行の総支配人だった。イギリスのメージャー首相をつくったのは、ロンドンのロスチャイルド銀行である。言うまでもなく、その選挙参謀で、大蔵大臣になったラモントが、そのロスチャィルド銀行から直接内閣に入ってきた人物である。

先に述べたクリントン政権の経済担当・大統領補佐官ロパート・ルービンの役割は、彼の本職であるロスチャィルド財閥の投資銀行ゴールドマン・サックス時代から変らず、ロシアの民営化にあった。エリッィン大統領は、彼をロシアの民営化の経済顧問に指名した。その後、アメリカ大統領選挙がおこなわれ、ルービンの力によってクリントンが大統領になったという順序である。われわれの払った税金は、情ないことに、貧しいロシァ人を助けるためでなく、ロシアの支配者を富ませるために、G7を通してすっかり吸いあげられたのである。こうして、エリッィンもロスチャイルドの言うなりになってきた。怪人ジリノブスキーが登場した裏の世界は、のちにロシアの実情とともにくわしく説明しよう。あの男は、ただ者ではなかったのだ。