No.22

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プロトコール 十八
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    護衛の手段。陰謀の内側からの観察。明白な護衛「「権威の失墜。ユダヤ王
      の秘密護衛。権威の神秘的威信。疑わしきは逮捕せよ。

 われわれが秘密の護衛措置の強化を講ずる必要が生じた際には、見せかけの秩序混
乱すなわちうまい弁舌家に協力させて不平不満をぶつけさせる。こういう弁舌家の回
りにはその発言に共鳴する輩が皆集まってくる。それがあまたのゴイムの中から選ん
だわれわれ側の人員によって、家宅捜査や監視をする口実となる。
 大多数の陰謀家というのは勝負事好きでおしゃべり屋であるから、そこで、かれら
が明白な行動を起こすまでは、われわれは指一本触れずに、ただかれらの中に監視員
を入れるだけにとどめておく……銘記しておくべきことは、陰謀摘発が度重なると当
局の威信が落ち、弱みがあるからやっているんだろうとか、もっと悪いことには不正
不法であるとか、余計な憶測邪推を生じさせるということである。

御存知のように、
われわれは代理人を通じてゴイの王たちの生命を脅かして権威を失墜させたのである
が、この代理人たちはわれわれが飼っている群の中の盲目の羊であって、少々政治色
をつけた自由主義的な言辞を弄して犯罪を攻撃すると、たやすく乗せられてしまう連
中である。われわれは秘密防衛措置を公然と暴いてやって、支配者たちにかれらの弱
点を思い知らせてやってきた。これによって、権力を打倒する保証を手中にしたので
ある。
 われわれの支配者は目に見えない護衛だけに守られる。反政府暴動があるやも知れ
ず、王にはそれを抑える力がなく逃げ隠れているという考えは断じて与えてはならな
い。
 ゴイムがやったように、また、現在もやっているように、そんな考えをはびこらせ
たら、われわれの王ではないにしても、とにかくその王朝に対して遠からず死刑宣告
に署名しているようなものである。
 われわれの王は威厳のある風貌の力を国民の福利増進のためにのみ用いるのであり、
間違っても自分自身や一族の利益のために用いることはない。それゆえに、この威信
が保たれることで、王の権威が尊敬され国民そのものに守られ、市民全員の福利と固
く結びついて神のように崇められるのである。まさに王の威信によってこそ、多数の
通常生活における秩序すべてが保たれるのである。

 公然と護衛することは、強そうに見える王者の政治組織の弱さをさらすことになる。
 われわれの王は人民の中に行くときは常に、見た目には全く偶然そこに居合せた物
見高い男女の群集に取り囲まれたかのように見せる。それらの男女は王に近い前の方
の数列を占め、後の列を制止する。他の者は尊敬の念からよく秩序が保たれているよ
うに見える。これは他の場合でもそうすることに慣れるように種を蒔くことになるの
である。もし群集の中から請願人が現われて、王に請願書を手渡そうとし列を分けて
進んできたら、最前列の者が請願書を受け取って請願人の目の前で王に取り次がなけ
ればならない。そうすれば誰の目にも直接請願書が王の手に届き、王自身が国政を監
督していることが知れ渡る。人民が「王様がこの事を御存知だったらなあ」とか「王
様が聞いて下さった!」と言えることが、権力の後光となるのである。

 公然たる護衛警察は王者の神秘的権威を失わせる。少々大胆さを持ち合わせていれ
ば、誰でも自分は護衛を自由に操れると思い込み、暗殺者は自分の力に自信を抱き、
時至れば官憲に一撃を加える瞬間をうかがう……ゴイムには、われわれは正反対のこ
とを教えてきたが、目立つ護衛策がどんな結果をもたらしたかを、事実そのものによ
ってとくと見ることができた。

 われわれは、犯罪者とあれば根拠が十分であろうと不十分であろうと、まず逮捕す
る。万一間違えるといけないということで、政治的堕落や犯罪を犯した疑わしき者に
逃亡の機会を与えるとは、とんでもないことである。政治犯の場合は、文字通り峻厳
でなければならない。単純犯罪で動機の再審議を許可し、特別扱いをすることが可能
な場合でも、職権を持った者の他には何びとといえども事件に介入する口実は存在し
ない……すべての政府が真実の政治を理解するものではないのである。