2. ユダヤの世界征服綱領「プロトコール」

一九世紀の末、帝政ロシア政府の派遣したスパイ団は、ユダヤの超極秘文書『シオン長老の議定書』(仏文で書かれていた)を発見、一晩がかりで書き写した。時問が不足したために、全文ではなく、要点の筆写にとどまらざるをえなかったが、これがユダヤの世界支配の謀略をもっとも明らかに知らしめるものとなった『ユダヤ・プロトコール』(あるいは単に『プロトコール』とも通称される)である。この要約文書は、ロシアの内務省に収められ、のち、宮内官スホーチン少佐を経由して、法学者にして裁判官であったセルゲイ・二−ルスの手に渡った。二−ルスは一九○一年、それをロシア語に翻訳して翌年公刊。その後、幾度かロシア国内で出版されたあと、一九一九年、ドイッ語訳が刊行され、それを契機にして全世界の知るところとなった。日本には一九二○年(大正九年)、初めて紹介され、一九二四年、包荒子が『仕界革命の裏面』(二四社)でその全文を取録している。また、それ以後も数種の日本語版本が出ており、一部の人々には知らされている。

『プロトコール』は、二十四の項目からなり、ユダヤの最終目的(ユダヤ世界帝国の実現)に向かって、@何が成し送げられたか、そして、Aこれから何がなされねぱならないか、について、ユダヤのごく限定された指導層に対して配布されたもののようだ。それだけに、いっさいの修辞抜きで彼らの本音が令面展開されている。たとえば「ゴイム(非ユダヤ人)は羊の群れで、我々は狼のようである」(十一議定)とされているが、ユダヤの家畜の群れとみなされている我々非ユダヤ人からすれぱ、この文書はまったく貴重なものだ。我々の現在およぴ将来のご主人さまが、我々ゴイムをどんなふうに観察し、どのように飼い慣らしていくつもりなのか、そのプログラムがなんの遠慮もなしに、赤裸々に語られている。アメリカのユダヤ研究家フライは、『プロトコール』の著者は、帝政ロシアのオデッサ市に住んでいたユダヤのリーダー、アハド・ハーム(本名アッシャー・ギンスベルグ)ではないか、と推定している。我々(ユダヤにいわせれぱ、ゴイム=豚)は、彼らのこの「本音」を十二分に知っておかねぱならない。
『プロトコール』の語るものは、「あらゆる人類の秩序およぴ国家権力をせん滅し、もって無制限の権力を有する(ユダヤ人による)一つの新世界権力を建設せんとするにある」(ヘンリー・フォード、一九二○年)のであり、ここに展開されている「全計画の敵手とするところは、…・『非ユダヤ人』と称されている世界国民である」(同)のだ!