No.281 務めから落ちる(3)

”使徒1:20 実は詩篇には、こう書いてあるのです。『彼の住まいは荒れ果てよ、そこには住む者がいな
くなれ。』また、『その職は、ほかの人に取らせよ。』”

本日は、「務めから落ちる(3)」として、「ユダの裏切り」に関する預言をさらに見ていきたいと思い
ます。

上記テキストの『その職は、ほかの人に取らせよ。』との詩編のことばは、以下の詩編のことばの引用です

”詩編109:8 彼の日はわずかとなり、彼の仕事は他人が取り”

このことは、ユダの務め、働きが他の人に移ることを述べています。そしてそれはまた、
終末の日にプロテスタントの働きが他の人々に移ることをも述べているように思えます。
上記引用された詩編の箇所を見ながら、このことをとらえたいと思います。

”詩編109:0 指揮者のために。ダビデの賛歌
1 私の賛美する神よ。黙っていないでください。
2 彼らは邪悪な口と、欺きの口を、私に向けて開き、偽りの舌をもって、私に語ったからです。
3 彼らはまた、憎しみのことばで私を取り囲み、ゆえもなく私と戦いました。
4 彼らは、私の愛への報いとして私をなじります。私は祈るばかりです。
5 彼らは、善にかえて悪を、私の愛にかえて憎しみを、私に報いました。
6 どうか、悪者を彼に遣わしてください。なじる者が彼の右に立つようにしてください。
7 彼がさばかれるとき、彼は罪ある者とされ、その祈りが罪となりますように。
8 彼の日はわずかとなり、彼の仕事は他人が取り、
9 その子らはみなしごとなり、彼の妻はやもめとなりますように。
10 彼の子らは、さまよい歩いて、物ごいをしますように。その荒れ果てた家から離れて、物ごいをしま
すように。
11 債権者が、彼のすべての持ち物を没収し、見知らぬ者が、その勤労の実をかすめますように。
12 彼には恵みを注ぐ者もなく、そのみなしごをあわれむ者もいませんように。
13 その子孫は断ち切られ、次の世代には彼らの名が消し去られますように。
14 彼の父たちの咎が、主に覚えられ、その母の罪が消し去られませんように。
15 それらがいつも主の御前にあり、主が彼らの記憶を地から消されますように。
16 それは、彼が愛のわざを行なうことに心を留めず、むしろ、悩む者、貧しい人、心ひしがれた者を追
いつめ、殺そうとしたからです。
17 彼はまたのろうことを愛したので、それが自分に返って来ました。祝福することを喜ばなかったの
で、それは彼から遠く離れました。
18 彼はおのれの衣のようにのろいを身にまといました。それは水のように彼の内臓へ、油のように、そ
の骨々にしみ込みました。
19 それが彼の着る着物となり、いつも、締めている帯となりますように。
20 このことが、私をなじる者や私のたましいについて悪口を言う者への、主からの刑罰でありますよう
に。
21 しかし、私の主、神よ。どうかあなたは、御名のために私に優しくしてください。あなたの恵みは、
まことに深いのですから、私を救い出してください。
22 私は悩み、そして貧しく、私の心は、私のうちで傷ついています。
23 私は、伸びていく夕日の影のように去り行き、いなごのように振り払われます。
24 私のひざは、断食のためによろけ、私の肉は脂肪がなく、やせ衰えています。
25 私はまた、彼らのそしりとなり、彼らは私を見て、その頭を振ります。
26 わが神、主よ。私を助けてください。あなたの恵みによって、私を救ってください。
27 こうして、これがあなたの手であること、主よ、あなたがそれをなされたことを彼らが知りますよう
に。
28 彼らはのろいましょう。しかし、あなたは祝福してくださいます。彼らは立ち上がると、恥を見ま
す。しかしあなたのしもべは喜びます。
29 私をなじる者が侮辱をこうむり、おのれの恥を上着として着ますように。
30 私は、この口をもって、大いに主に感謝します。私は多くの人々の真中で、賛美します。
31 主は貧しい者の右に立ち、死刑を宣告する者たちから、彼を救われるからです。”
 

順に見ます。

1 私の賛美する神よ。黙っていないでください。
2 彼らは邪悪な口と、欺きの口を、私に向けて開き、偽りの舌をもって、私に語ったからです。
3 彼らはまた、憎しみのことばで私を取り囲み、ゆえもなく私と戦いました。”

その日、終末の日、ユダに予表されるプロテスタントの人々は、「偽りの舌をもって」みことばを
曲げるようになります。そして主に堅くつく人々を異端よばわりし、「憎しみのことばで私を取り囲」
むようになります。

4 彼らは、私の愛への報いとして私をなじります。私は祈るばかりです。
5 彼らは、善にかえて悪を、私の愛にかえて憎しみを、私に報いました。”
 

彼らは主につく人々の「愛への報いとして」彼らを「なじ」るようになります。

”6 どうか、悪者を彼に遣わしてください。なじる者が彼の右に立つようにしてください。
7 彼がさばかれるとき、彼は罪ある者とされ、その祈りが罪となりますように。”

そのため、彼らの「その祈りが罪」とさえなります。

”8 彼の日はわずかとなり、彼の仕事は他人が取り、”

そして、彼、ユダで予表されるプロテスタント教会に託されていた働き、使命は他の人が受け継ぐよう
になります。このことは厳粛です。
かつて使徒ユダは主に選ばれていた者として、使徒の働きについていました。彼を通して、悪霊は追出
され、貧しい者は福音を聞いていたのです。また、5000人の給食の時のように多くの人は彼を通して、
パン、みことばにたとえられるパンを受けていたのです。
彼はしばらく、主の弟子として働きました。その務めがそのまま続けば、彼は報い、永遠の酬いを受け
るはずだったのです。

しかし、悲しいかな、彼は、ある日その務めから落ちてしまいました。ふさわしくない、裏切り者、
敵の側につき、みことばを偽りとする者となってしまったのです。

このことは何度も繰り替えしていうようですが、終末の日に必ず、ユダ、プロテスタントの教会に起き
てくることがらであることを理解して下さい。
その日、この働き、主が任された働きは、彼の手から取り去られ、別の人に与えられるでしょう。

9 その子らはみなしごとなり、彼の妻はやもめとなりますように。
10 彼の子らは、さまよい歩いて、物ごいをしますように。その荒れ果てた家から離れて、物ごいをしま
すように。”

その日、プロテスタントの教会の人々は、物乞い、すなわちパン、みことばのききんを受けるでしょ
う。
彼らがこの「みことば」なる方を裏切ったので、このパンは彼らから取り去られるでしょう。


11 債権者が、彼のすべての持ち物を没収し、見知らぬ者が、その勤労の実をかすめますように。
12 彼には恵みを注ぐ者もなく、そのみなしごをあわれむ者もいませんように。”

彼らの勤労の実は、かすめ奪われます。主の前の働きは実を結ばなくなるのです。
何故なら、彼らは裏切る者、ユダの道を歩き、みことばを裏切り、「キリストは2回来る」等の
あらゆる偽りを喜んでいるからです。

”13 その子孫は断ち切られ、次の世代には彼らの名が消し去られますように。
14 彼の父たちの咎が、主に覚えられ、その母の罪が消し去られませんように。
15 それらがいつも主の御前にあり、主が彼らの記憶を地から消されますように。”

「彼らの名が消し去られ」るとは、命の書から名を消し去られることと通じるのでしょうか。
名のない人は主の前に忘れ去られます。
 
 

”16 それは、彼が愛のわざを行なうことに心を留めず、むしろ、悩む者、貧しい人、心ひしがれた者を
追いつめ、殺そうとしたからです。
17 彼はまたのろうことを愛したので、それが自分に返って来ました。祝福することを喜ばなかったの
で、それは彼から遠く離れました。”

悩む者、貧しい人、心ひしがれた人は終末の日に、主にかたくつくために苦難に会う人びとです。
彼らはこれらの人々を「殺そうと」します。

”18 彼はおのれの衣のようにのろいを身にまといました。それは水のように彼の内臓へ、油のように、
その骨々にしみ込みました。
19 それが彼の着る着物となり、いつも、締めている帯となりますように。”

「水のように彼の内臓へ、油のように、」とありますが、水、油は霊のたとえです。
このように主の油注がれた者達を排斥する人々は悪い霊に惑わされるようになるでしょう。
 
 

”20 このことが、私をなじる者や私のたましいについて悪口を言う者への、主からの刑罰でありますよ
うに。”

終末の日は、主につく者が「なじられ」、「悪口」をいわれる日です。

21 しかし、私の主、神よ。どうかあなたは、御名のために私に優しくしてください。あなたの恵み
は、まことに深いのですから、私を救い出してください。
22 私は悩み、そして貧しく、私の心は、私のうちで傷ついています。
23 私は、伸びていく夕日の影のように去り行き、いなごのように振り払われます。
24 私のひざは、断食のためによろけ、私の肉は脂肪がなく、やせ衰えています。
25 私はまた、彼らのそしりとなり、彼らは私を見て、その頭を振ります。”

かつて、十字架につけられた主を見て、ユダ国の人々が、頭を振り、そしったように終末の日に
苦難にあう主につく人々をそしるクリスチャン達があらわれるでしょう。

26 わが神、主よ。私を助けてください。あなたの恵みによって、私を救ってください。
27 こうして、これがあなたの手であること、主よ、あなたがそれをなされたことを彼らが知りますよう
に。”

主が十字架の上で「わが神、わが神何故私をお見捨てになったのですか」といった時、
主を取り囲むユダ国の人々はそのことがらが理解できませんでした。同じように
終末の日に神により苦難の中に入る人々のことを終末のユダ、裏切る人々は理解できないでしょう。

28 彼らはのろいましょう。しかし、あなたは祝福してくださいます。彼らは立ち上がると、恥を見ま
す。しかしあなたのしもべは喜びます。
29 私をなじる者が侮辱をこうむり、おのれの恥を上着として着ますように。
30 私は、この口をもって、大いに主に感謝します。私は多くの人々の真中で、賛美します。
31 主は貧しい者の右に立ち、死刑を宣告する者たちから、彼を救われるからです。”

かつて主イエスが自分の同胞、神の民である、ユダの国の祭司長、律法学者達により、死刑を宣告され
たように、終末の日には、主にかたくつく人々、偽りの教えに組みしない人々が非難され、そして、
死刑を宣告されるようになるのかもしれません。一部の人々は殉教するかもしれません。
しかし、主の不思議な助けを見る人々もいるでしょう。「死刑を宣告する者たちから、彼を救われるか
らです」と
書かれているからです。

繰り返すようですが、この箇所、使徒行伝の「ユダの裏切り」に関連して、引用されている詩編の
箇所が述べていることは、単なる「ユダという個人の裏切り」ではありません。
むしろ、ユダにたとえられる、神の民の終末の日の裏切りについて書かれているのです。

このことから、警告を受けていきましょう。

終末における主のみこころを行いましょう。

ー以上ー