No.248 死者からの復活

”テキスト:ピリピ3:10 私は、キリストとその復活の力を知り、またキリストの苦しみにあずかることも知って、キリストの死と同じ状態になり、
11 どうにかして、死者の中からの復活に達したいのです。
12 私は、すでに得たのでもなく、すでに完全にされているのでもありません。ただ捕えようとして、追求しているのです。そして、それを得るようにとキリスト・イエスが私を捕えてくださったのです。
13 兄弟たちよ。私は、自分はすでに捕えたなどと考えてはいません。ただ、この一事に励んでいます。すなわち、うしろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進み、
14 キリスト・イエスにおいて上に召してくださる神の栄冠を得るために、目標を目ざして一心に走っているのです。
15 ですから、成人である者はみな、このような考え方をしましょう。もし、あなたがたがどこかでこれと違った考え方をしているなら、神はそのこともあなたがたに明らかにしてくださいます。”
 

本日は「死者からの復活」という題でメッセージしたいと思います。
上記テキストでパウロは、死者からの復活に関して語っています。このみことばの意味を見ていきたいとおもうのです。順に見ていきます。

10 私は、キリストとその復活の力を知り、またキリストの苦しみにあずかることも知って、キリストの死と同じ状態になり、
11 どうにかして、死者の中からの復活に達したいのです。”

まず死者ということばを見ていきましょう。このことばに関連して以下のような記述があります。

”ロマ5:24主イエスは、私たちの罪のために死に渡され、私たちが義と認められるために、よみがえられたからです。”

ここで死、蘇りということばに関連して、罪、義と認められるということばが語られています。そうです。聖書でいう死とは罪と関連があるのです。他の箇所では、「欲がはらんで罪を生み、罪が熟して死に至る」と記されています。

ですから上記箇所でパウロが、「死者からの復活に達したい」という時、彼が何を語ろうとしていたのかは明白です。罪の性質を持つ自分の体の蘇り、義とされることを語っているのです。

”12 私は、すでに得たのでもなく、すでに完全にされているのでもありません。ただ捕えようとして、追求しているのです。そして、それを得るようにとキリスト・イエスが私を捕えてくださったのです。”

パウロは義とされる、死者からの復活を「すでに得たのでもなく、すでに完全にされているのでも」ないと語っていることを覚えて下さい。
この概念は我々が今教えられているのと異なる概念です。
我々は、もうすでにクリスチャンは「死者から復活した。すでにこのわざは完全になされた」と教えられているからです。
しかし、何度もいうようですが、我々の神学とみことばがぶつかるなら、神学が飛び去るべきなのです。
決してみことばを変えたり、ないがしろにすべきではありません。

ですから、このみことばによれば、「すでに義とされた、もう完全に死、罪から復活した」と安心しきっているのではなく、「ただ捕えようとして、追求している」、いわゆる進行形のクリスチャンこそ、あるべき位置にいるクリスチャンなのです。

”13 兄弟たちよ。私は、自分はすでに捕えたなどと考えてはいません。ただ、この一事に励んでいます。すなわち、うしろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進み、”

繰り返しますが、すでに得た、すでに捕らえたと思いこんでいるクリスチャンは惑わされています。
逆に「ただ、この一事に励んでい」るクリスチャンこそ正しいのです。

パウロでさえ、「ただ、この一事に励んでい」るといったのです。まして我々においては...どうすべきかは明白です。

どうも敵の惑わしは、「すでに捕らえた、完全になった」として、我々をこの生涯をかけた戦いから退かせよう、安心させようとすることにあるようです。しかしこの戦いは、「うしろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進む」者のみが勝利を得る戦いであることを知るべきです。

”14 キリスト・イエスにおいて上に召してくださる神の栄冠を得るために、目標を目ざして一心に走っているのです。”

罪からの解放、死者からの復活は、「目標を目ざして一心に走っている」もののみが受けます。

”15 ですから、成人である者はみな、このような考え方をしましょう。もし、あなたがたがどこかでこれと違った考え方をしているなら、神はそのこともあなたがたに明らかにしてくださいます。

「目標を目ざして一心に走っている」このような考えこそ、成人、おとなの考えなのです。しかし、キリスト教会には「どこかでこれと違った考え方」、すなわち、「もうすでに得られた」という考えもあります。しかし、これは間違った考えであることを知るべきです。

終末における主のみこころを行いましょう。

ー以上ー