#食い荒らされたキリスト教会

「一九四七年から四八年にかけて、オカルトはファンダメンタルとかペンテコスタルと呼ばれる教会に浸透し始めた。神の霊がパビロンから出るように新しい働きを始められる一方で、他の霊がパビロンに入るように働き始めた」
 
 
 

この著者は全ての働きがサタンの働きだと言っているわけではない。確かに前著『世界を動かすユダヤ教の秘密』222ぺージ以降に書いたように、二○世紀に神の素晴らしい働きがあった。しかし、エデンの園にへびの姿でサタンがやってきたように、神の新しい働きのすぐそばにサタンは自分の仕事場を設けるものである。「『癒しの声』という組織が始まり、間もなくカリスマティックムーブメントが花開いた。『癒しの声』は全ての教派の中に、神の霊に満たされたクリスチャンの装いをしたwitchたちが〃出て行って、宣べ伝え〃若者たちを彼らの〃しるしと奇跡〃に導くように訓練した。これらのwitchたちは今でもミネソタのセント・ポール教会でクリスチャンらしく振る舞うために、キリスト教の教理、クリスチャンの口癖、振る舞いを教えられている。

ウイリアム・ブラーナムは神の霊に満ちた田舎の説教
者だったが、やがて『癒しの声』に取り込まれた。そしてすぐにこの組織の指導者たちより有名になった。彼は、労働組合(非常に左翼的)、テレビジョン、映画、やがて来る混乱について攻撃した。彼は大きな集会の壇上で、彼の後ろに座っていたこれらの指導者を指差して、〃私の前にいる悪魔と戦うだけではなく、後ろの敵とも戦わなければならないとは全くやっかいな
  ことだ。ここから立ち去れ!〃と叫んだ。

ブラーナムがこれらの侵入者に気がついたことに怒ったイル
ミナティは、彼を殺すことに決めた。その頃、ブラーナムの集会には悪霊の影響が入り込んでいたが、それを是正する仕事の途中で、オカルトに洗脳されたアルコール中毒の男が一四○キロのスピードでブラーナムの息子の運転する車にぶつかり、ブラーナムの頭を砕いた。そして、ブラーナムはwitchcraftの影響を受けていたのだという偽りの報告が公表された。

これらの働きの目的は、福音的な(純粋なとい
うような意味)教派を引き下ろし、リベラルな教派と合同させて一つのエキュメニカルな教会にすることである。これらの組織は次のような教理を教えている。

1 救われるために悔い改めは必要ない。
2 罪との分雛は悔い改めに必要ない。
3 クリスチャンがこの世と分離する必要はない(これは〃富の信仰〃に立つ映画スターや芸能人によ
って知られている)。
4 異言を話すと金持ちになり、物質的な祝福を受けるようになる。
5 もう律法に束縛される事はない(こうして旧約聖書を捨てさせた)」
 
 

私はこれらの働きの真ん中にいるのだが、なるほどとうなずける所と、ちょっと侍てと言いたい所とがある。この著者の信仰によるのだろうが私自身はカリスマ遅動の全てを否定することは出来ない。しかし、たしかにそういう側面もあると思う。「一九六○年代にキリスト教会はロックミュージックの影響にさらされた。ロックミュージックの悪霊的影響を助けるためにイルミナティはカルパリー・チャペルの牧師チャック・スミスに四○○万ドルの小切手二枚を与え『マラナタ・レコード』を発足させた。これによって〃ジーザス・ロック〃という形でロックミュージックを教会に送り込んだ。Witchたちを〃神の霊に満たされたクリスチャン〃として訓練したイルミナティはスパロー・レコード、パードウイング・レコード、W○RD、ミーア、レキシコン、ライト・レコードといった会社に侵入させ、ラブンング、Cildren of Day、ナンシー・ホイットニー、ラリ・ノーマン、チャック・ガーランド、フイル・カーギーなどの〃ministries〃(伝道の働き)を送り出した。

W○RD、ミーア、レキシコン、ライト・レコー
ドはW○RD Recordの子会社であり、W○RD Recordのオ-ナーはスタンダード・オイルであり,
スタンダード・オイルのオーナーはロックフェラーであり、ロックフェラーのオーナーはフィリッブ・ロ スチャイルドである。

こうして次のような事が始まった。ナンシー・ホイットニーの『ラットルミーシ
ェイクミー』は権威、家族、牧師、教師、警察官などの〃お堅い指導者〃を十把一からげに引き下ろ
し、若者たちに反逆精神を徐々に植え付けようとしている。フイル・カーギーのあるアルパムは全て、音楽の中で読まれる物語で催眠効果を与えるロックミュージックである。その全ての比喩的な表現の中には、一度も神の子としてのイエス・キリストについて語られていない。
 

デビー・ブーン(バット・ブ
ーンの娘)の『ユーライトアップマイライフ』はルシファーの歌を書いた女性によって書かれたものである。ケネス・コーブランドの『水の上にバンを』はチャック・ベリーの歌が背景にある。イルミナティはまたゾンダーバン、コリンズワールドなどのキリスト教出版社を所有している。これは全てのクリスチャンメディアに彼等の教えの影響を与える事ができる」

ここに書かれていることの全てが本当かどうか私には判らないが、大いに参考にすべきだと思う。しかし、キリスト教というものはしばしばサタンの攻撃にさらされても、何時
かはまた、雪でしないだ木が雪をはねのけるように、正しい信仰に戻って行くものであり、そしてその時はもっと賢く強力になっているものなのだ。

もう一つのイルミナティの〃クリスチャン組織〃はカリ
フォルニアのメロディーランド教会である。ラルフ・ウイルカーソンが指導するこの教会はオカルトのカリスマ浸透の頂点である。そのメンパーの中には、ロン・デプリースト、ジム・スピルマン、ウオルター・マーチン、ミカエル・エッセクス、マイク・フランクらがいる。ウオルター・マーチンは反キリストはコンピューターだと言った人物である。催眠術を導入し、witchは救われないと言ってwitchcraftはキリストの血より力強いとした。ミカエル・エッセクスは『私は王の子』(訳注*一般的にクリスチャンの問で王とはキリストの事)という本を出し〃富の信仰〃を推し進めている。マイク・フランクは元サタニストで『サタンセラー』と言う本を書いた。

彼はメロディーランドのホットライン(相談電話)
を作った。彼はホモでキリストのメッセージを水で薄めている。クリスチャンよりwitchの方が力があると支持している。ウオルター・マーチンは十三ドルイドカウンセルのギャビン・フロストと旅行をして、キリスト教が馬鹿げていて、思い上がったもので、witchcraftは害がなく、愛に満ちて、賢いものだと見えるようにするための討論をした。メロディーランド教会は、クリスチャンは平和を愛好し、攻撃的でなく、自己防衛の心のないものだと教えるブロパガンダの主要な推進力であるが、聖書は神の民が彼等の手に剣を持ち(黙示録一九章ではイエスも神の子らもそうしている)、裁きの剣を保持し、その意志があるのだ」

私はラルフ・ウイルカーンン牧師の説教を聞くいたことがあるが、その当時はとても素晴らしかった。しかし、その後スキャンダルの噂が流れ、信用を失った。ここに書かれていることは、そういう受け取り方もあるのかと考える事もできるし、本当にそういう意図でこの人々が動いているというインサイダー情報なのかとも思える。難しい間題だが、何か別の情報が出てきたとき、一般にクリスチャンがすぐそうするように頭から否定しないで、可能性を考えて置くという包容力が必要だと思う。
「Witchcraftとイルミナティが教会に植え付ける毒麦はいつも数の穂、〃獣〃のしるしを実らせる事を覚えておくといいだろう」
 

これはけだし名言だ。教会は常に富を求めるとぎに堕落してきた。今また装いを新しくして、繁栄の神学、富の信仰が教会に入り込んできている。そしてそれは教会をこの世のレベルと同じ水準にまで引き下ろしている。獣とは黙示録一三章のサタンの人格的存在。この他にとくに重要な二人の人物について書いておこう。
 
 
 

#キリスト伝道の代表者さえイルミナティ

キャサリソ・クールマンは日本では全く知られていないが、アメリカでは一世を風靡したファンダメンタル・キリスト教のペンテコスト派の女性伝道者である。彼女は癒しの伝道者として知られ、彼女の集会では多くの人々が失神し、多くの奇跡を表したとされている。しかし、彼女はフリーメーソンが三分の一を占める南部バブティスト派で教役者の資格を取った。彼女は一般のアメリカ人の白人なら必ずといっていいほど卒業する高校を中退し、その後、有名になるまで謎の多い人生を送っている。
 

実はこの本に「キャサリン・クールマンはルース・カーター・ステイブルトンの前のグレーテスト witchである」と書かれていた。私はこれを『世界を動かすュダヤ教の秘密』
一三六ぺ-ジに書いた。それは他の証言からも信用性があると思ったからである。しかし、その後、これが非常に重大な間題であることに気が付いた。それと言うのも現在、アメリカと日本などで大いに活躍している、ベニー・ヒン、アナコンディア、フレーソンなどと言う伝道者たちが、このキャサリン・ク
ールマンを師と仰ぎ、彼女から霊感を受けたと広言しているからである。特にベニー・ヒンなどはキャサリン・クールマンの墓で特別な霊感を受けたと本に書いている。私はこの間題について自分なりに明確な確認をしたいと思った。しかし、何しろ相手はすでに死んだ人間である。調べ様がないと思っていた。ところが死んでいるからこそ判る のではないかと思い始めた。

フリ-メーソンやイルミナティやWitchは墓にその証
拠を残すからである。そこでキャサリン・クールマンの墓を見に行くことにした。かつてエホパの証人の事を調べた時、その創立者C.T.ラッセルはフリーメーソンではないかと思った。そのために彼の墓を見たいと思ったが間もなく彼の墓の写真を見る機会があり、案の定メーノンの教義のピラミッドである事がわかった。さらに間もなく彼
が本当にフリーメーノンそれも極めて重要なキーパーソンであることが判った。さて、キャサリン・クールマンの墓はロスアンジェルスのグレンディールにあるフォレストローン墓地にある事が判った。私はロスアンジェルスに向かい、ホテルに泊った。

ホテルから彼女の墓の位置を聞こうと思い、フォレス
トローン墓地に電話すると「その方の墓は、ブライペートな場所にあり、一般には公開していません。親族、知人、友人しか入る事は出来ません」と言う答えであった。それまでにも、その名の墓地は五か所ある事。それはハリウッド・ヒルズではなく、グレンディールであることなどをやっと調べた後であったからその失望は大きかった。体中から力が抜けて、部屋に人って呆然としていた。「何のためにここまで来たのだ」「何で公開しないのだ」もちろん人がどんな墓地に入ろうとその人の勝手だが、普通、クリスチャンで神の器と言われた人物が自分の墓を非公開にすることは考えられない。なぜ、隠さ
なければならないのだろう。強いて言えば、自分が崇められないように隠す事もあるかもしれないが、モーセほどの人ならばとにかく、彼女はそれ程の人物ではない。

また親族、知人、友人しか入ることが
できない墓地とはどういう墓地なのだろう。しかし、これで引き下がるわけには行かない。明日は一日中歩き回ってでも見つけるぞ。悶々と寝苦しい夜が続く。まるで
一秒一秒が1時間のように感じられた。ほとんど眠られずに夜を過ごした。私がどうして彼女の墓に行くことができたかについては、新約聖書使徒行伝のぺテロのように、天使が連れていってくれたのだと言うことにしておこう。とにかく、はっきりしておくが、この件でフォレストローン墓地の管理者には全く貴任がない。彼らの安全のために言っておくが、サタンより神の方がはるかに上なのだ、不可能はない。その墓は美しいフォレストローン墓地の奥まった一角に高い石の塀を巡らし、頑丈な鉄の扉に鍵を掛けて守られていた。そこは五○○坪ほどの特別な区画であった。

しかし、その塀もすべての扉も、
私をさえぎることはできなかった。扉の中に入って思わず息を飲んだ。何百とある墓石のほとんどにフリーメーソンのマークが書かれていたのだ。これはショックだった。まさかそんな!キャサリン・クールマンの墓にはもしかしたらあるかなと思っていたが、その墓地全体がメーソンの墓地だとは想像もしていなかった。道理で入れないと言うわけだ。ただし、その中にはキリストとおぽしき人の姿を描いたもの、また、ただ名前と生年、没年を書いただけのものもあった。しかし、圧倒的に多いのはメーソンのしるしのある墓石であった。墓石はすべて同一規格で五○ X 四○ cm ほどの石造りのものであった。
 
 

ところがキャサリン・クールマンの墓だけはひときわ大きく、青銅でつくられていた。しかし、メーソンのしるしはなく、ただ彼女が生前キャッチフレーズにしていた言葉
〃I believe in miracle because I believe in God〃が書かれていた。メーソンのGodは聖書のヤハウェではないからキャサリン・クールマンの墓のGodも同じように聖書の神と言う事もできない。その墓の際立った特徴は没年月日だけが書いてあって、生年がないことであった。他の墓には生年と没年が書いてあった。後から間いたところではスブリングマイヤー氏もその点は〃Quite Strange〃極めておかしい、と繰り返していた。また、一番上の真ん中に蔦と蔦の間にKと言う文字がいわくありげに書かれていた。これはキャサリン・クールマンの頭文字のように見えるがもっと深い意味があるように思える。

フリーメー
ソンイルミナティはGと言う文字に特別の意味を持たせている事はすでに学んだ。Kについてはまだ判
らないが、Gが七番目、Kが11番目、足して一八になることから何か意味があるように思われてならな
い。さらに、witchたちは自分の年が何千歳だと言うものである。彼女がwitchそれもGreatest witchであれば生年の書かれていない事も納得が行く。正
確?に言えば彼女の生年は何千年前という事なのかもしれない。それで書かなかったのだろう。それ以外には考えられない。

彼女の墓がひときわ大きかった事も、彼女のフリーメーノン内部での地位を物語っているのだろう。他に恐らくグランドマスターと思われる人の墓も見たが、規格は同じだったから、彼女の地位は相当なものだったようだ。それにしても、私はとんでもないものの蓋を開けてしまったのだ。私は突然、全てのぺンテコスト派(私の本『世界を動かすユダヤ教の秘密』二三ぺージ以降を参照されたい)の敵になったような気がした。ある宣教師は、それはキャサリン・クールマンの晩年を取り仕切っていた夫婦が勝手にやった事だと言う。これは解答にはならない。

もしキャサリン・クールマンが生涯、神の僕、聖霊
の器なら、どうしてサタンを礼拝するフリーメーソンが自分たちの最大の敵である彼女を、自分たちの墓地に埋葬する事を許すだろうか。蛇足だがこの夫婦はキャサリン・クールマンの晩年の世話をし、彼女の莫大な遣産を手にした。癒しの伝道者キャサリン・クールマンは一九七六年二月二○日、癌によってこの世を去った。