イスラエルによるホロコースト

[1994-2002]

 

 
 
 

        誤爆で8人死亡 レバノン南部 イスラエルが謝罪声明

        【カイロ5日=川上泰徳】レバノンからの報道によると、4日夕、イスラエル軍の爆撃機がレバノン南部のデイル・ザフラ2村を爆撃し、住宅にミサイルが命中、子ども2人を含む民間人8人が死亡し、13人がけがをした。その後、イスラエル軍は、民家への爆撃はテロ組織を標的にしたミサイルが軌道をそれて生じたミスであると、異例の謝罪声明を出した。(朝日新聞
        1994/08/05)

        パレスチナ活動家の死亡 秘密警察が拷問した

        【エルサレム30日=村上宏一】イスラエル秘密警察の取り調べを受けたパレスチナ人が死亡した事件でこのほど、拷問死であることがわかった。秘密警察問題調査委員会の一員であるサリド環境相は30日、「調査の公開は秘密警察が厳しく監視されていることの証拠である」と弁明する一方で、テロ防止のためには速やかな尋問が必要であるとして、「身体的圧力」と呼ぶ拷問を正当化した。
        死亡したのは、イスラム過激派組織ハマス活動家のハリザート容疑者(30)。4月22日、ユダヤ人入植者を攻撃する部隊を指揮していた疑いで、秘密警察に連行されたが、エルサレム市内の病院に意識不明で運び込まれ、25日未明に死亡した。
        外国人医師が立ち会った解剖の結果、28日に「拷問による死」と断定された。報道によると、ハリザート容疑者は約20分にわたり、イスラエル政府に協力するパレスチナ人によって殴打されたという。
        イスラエルでは、秘密警察のパレスチナ人に対する強引な捜査が問題になり、8年前に特別委員会が不当な逮捕や拷問の禁止を勧告した。しかしテロリストの場合は、爆弾を仕掛けた可能性があり、一刻も早くそれを聞き出す必要があるとの理由で、「軽い身体的圧力」を加えての尋問は許されるとされている。(朝日新聞
1995/05/01)

        パレスチナ人少年、撃たれ死亡

        【エルサレム支局4日】イスラエル占領地ヨルダン川西岸で3日、イスラエル・ナンバーの車に投石していたパレスチナ人少年(14)が銃で撃たれ、死亡した。パレスチナ側の情報によると、少年たちが投石したところ運転していたユダヤ人入植者とみられる男は停車し、発砲したという。(朝日新聞
        1995/11/05)

        イスラエルの攻撃は「ホロコースト」 レバノン大統領 改めて非難

        【パリ1日=磯松浩滋】米国から帰国途中の30日にパリを訪問したハラウィ・レバノン大統領はシラク仏大統領と会見した後、2週間以上続いたイスラエルによるレバノンへの攻撃を「民族虐殺であり、ナチスによるユダヤ人ホロコーストを想起させる」と報道陣に語った。
        ハラウィ大統領は、ユダヤ人がことのほか神経質になる「民族虐殺」の言葉を持ち出すことで、改めてイスラエル側を批判しようとしたとみられる。(朝日新聞
        1996/05/01)

        中東情勢:イスラエルの「過剰な武力使用」を非難 安保理

        【ワシントン7日布施広】国連安全保障理事会は7日、イスラエル治安部隊とパレスチナ住民の衝突について、イスラエルの「過剰な武力使用」を非難する決議を採択した。決議には米国が棄権したものの、15理事国のうち14カ国が賛成し、国連としてイスラエルの対応を批判する立場を鮮明に打ち出した。
        採択された決議は、衝突で80人以上のパレスチナ人が死亡、多数の負傷者が出たことを憂慮し、名指しは避けながらも、イスラエル最大野党リクードのシャロン党首が「神殿の丘」を訪問したことがパレスチナ人を挑発し、衝突の呼び水となったと批判した。また、イスラエルとパレスチナの和平交渉の即時再開を呼びかけ、衝突に関する「迅速で客観的な調査」の必要性を強調した。
        決議案に対し米国は当初、拒否権行使の構えを見せたが、アラブの対米感情をさらに悪化させることを懸念して棄権にとどめた。ホルブルック米国連大使は決議採択後「イスラエル人も死傷している事実を反映していない」と述べ、「一方的」な決議だと遺憾の意を表明した。(毎日新聞
        2000/10/08)

        イスラエル非難の共同宣言採択 アラブ首脳会議

        カイロ(CNN)エジプトのカイロで開かれていた緊急アラブ首脳会議は22日、パレスチナ人に対する暴力行為についてイスラエルを非難し、アラブ諸国がイスラエルとの間で新たな関係を築くことを停止するとの内容を盛り込んだ共同宣言を採択し、閉幕した。
        共同宣言は「アラブ首脳は和平プロセスの崩壊に照らして、イスラエルがアラブ世界に侵入しようとする試みに立ち向かうとともに、イスラエルとの間でいかなる関係の確立も停止することを確認する」として、アラブ諸国がイスラエルとの間で新たな外交や経済関係を築くことは停止すると明言。この関係停止の責任はイスラエル側にあると指摘した。ただ、現在イスラエルと関係を持つアラブ各国に対し、関係断絶を求める内容は盛り込まれなかった。
        21日から2日間にわたって開かれた緊急アラブ首脳会議では、参加各国からイスラエルを非難する発言が相次ぎ、シリアやリビアなどはイスラエルとの関係断絶やボイコットなどの制裁を主張。一方、イスラエルと外交関係のあるエジプトなどは、強硬な対応を取ることには慎重な姿勢を示していた。
        一方、アフリカのチュニジア共和国政府は22日、パレスチナ人に対する暴力行為に抗議してイスラエルとの外交関係を断絶し、テルアビブの外交使節を閉鎖すると発表した。(CNN
        2000/10/22)
 

        イスラム諸国:イスラエルとの関係断絶を採択 OIC首脳

        【カイロ14日小倉孝保】カタール・ドーハで開かれていたイスラム諸国会議機構(OIC)首脳会議(55カ国、1機構加盟)は14日未明(日本時間同日午前)、イスラエルとの関係断絶を加盟国に求める「ドーハ宣言」を採択し閉幕した。
        宣言では、「聖地エルサレムを首都としてパレスチナ人の独立国家樹立の権利を認める国際社会の意思を、イスラエルは拒否している」と非難。イスラエルと国交のある国、今後持とうとしている国に対し、外交関係を絶つよう求めた。
        一方、イスラエルと国交のあるエジプト、ヨルダン、トルコなどの加盟国は、「外交関係は2国間で決定するもの」との立場をとり、各国が宣言を受けてイスラエルとの関係を断絶する可能性は少ない。
        さらに、宣言では、エルサレムに大使館を移そうとしている国との関係を絶つことを勧告。これは、米国を念頭に置き、大使館移転を阻止するため圧力をかけたものとみられる。また、宣言には、「パレスチナ人虐殺」に関与したイスラエル人を
裁く国際法廷の設置を国連に要求する項目などを盛り込んだ。(毎日新聞
        2000/11/14)
 

        イスラエルの武力行使は「行き過ぎ」 国連人権弁務官

        ニューヨーク(CNN)断続的な武力衝突が続くパレスチナ問題について、現地を視察していた国連人権高等弁務官のメアリー・ロビンソン・前アイルランド大統領が27日、イスラエル側の武力行使は行き過ぎだとする報告書を国連人権委員会などに提出した。イスラエルからはこの報告書に対する声明などは出ていないが、同国に対する国際的な非難が高まることが予想される。
        パレスチナでは、9月28日の衝突以降、少なくても270人が死亡したが、多くはパレスチナ人という。
        ロビンソン高等弁務官は、今月8日から16日までイスラエルやユダヤ人入植地などを視察。近隣のエジプトやヨルダンも訪れた。
        報告書では、イスラエルについて、占領地での武力行使などについて定めたジュネーブ条約を守る義務があると非難。スイスのジュネーブで会見したロビンソン高等弁務官は、「全体的な印象として、(イスラエルの)武力行使は必要以上で行き過ぎている。パレスチナ側からも発砲はあるが、それに対して度を超えた武力が(イスラエルによって)使用されている。特に、投石をする若者たちに対して顕著だ」と述べた。
        中東問題について国連では、事実関係を解明するためジョージ・ミッチェル米上院議員を団長とした委員会を発足。近々、現地視察を予定しており、衝突の原因などについての報告書を来年3月までにまとめる予定だ。(CNN
        2000/11/28)
 

        安保理がパレスチナへの国連部隊派遣決議案を否決

        ワシントン(CNN)国連安全保障理事会は18日、紛争が続くパレスチナ自治区への国連監視部隊派遣を求める決議案を採決したが、可決に必要な8カ国の賛成が得られず、否決された。
        この決議は、パレスチナ住民とイスラエル治安部隊の衝突を止めるため、監視任務の軍事要員と文民警察官の派遣を求める内容。パレスチナ自治政府のアラファト議長の要請を受け、非常任理事国のマレーシアなどが提案した。
        しかし、イスラエルは「国連の介入」に反発し、国連は当事者間の和平交渉を支援すべきとの立場を強く主張した。
        採決では反対した国はなかったものの、米国など7カ国が棄権に回り、賛成は8カ国にとどまった。(CNN 2000/12/19)
 

        イスラエル軍、パレスチナ人1人を殺害

        パレスチナ・ネツァリム(CNN)イスラエル軍は2日、ガザ地区中心部の主要道路沿いでパレスチナ男性(45)を殺害した。軍当局は、このパレスチナ人が、カルニ検問所とネツァリムのユダヤ人入植地を結ぶ道路で爆弾を仕掛けようとしていたためと説明している。しかし、遺体を引き取ったパレスチナ当局は、長年同地域で暮していたホームレスで、無実の民間人だと主張している。(CNN
        2001/03/03)
 

        「パレスチナへの攻撃は自衛手段」 イスラエル閣僚

        エルサレム(CNN)イスラエル軍が28日、パレスチナ治安部隊の拠点などをロケット弾で攻撃したことについて、イスラエルの閣僚は「自衛のための手段」と説明した。これに対してパレスチナ側は、この攻撃によってイスラエルとの対立がさらにエスカレートする恐れがあるとの見解を示している。
        イスラエル閣僚のシートリット氏はCNNに対し、「われわれは自衛のための手段をとらざるを得なかった。イスラエル国民の安全を守るという視点からだ」と語り、28日の攻撃が、同国内で相次いでいる爆弾事件に対応する目的で実行されたことをあらためて強調した。
        28日の攻撃では、パレスチナの治安部隊「フォース17」の拠点4カ所にロケット弾が発射され、少なくとも1人が死亡、6人が負傷したほか、ガザ地区にあるアラファト・パレスチナ自治政府議長宅も被害を受けた。アラファト議長はアラブ首脳会談に出席するため、ヨルダンに滞在中だった。
        この攻撃について、パレスチナのエラカト地方行政相はCNNに対し、「明日はどこが攻撃されるかわからない。このままではさらに多くの爆発が起き、双方で不幸な犠牲者が増えるだろう」と語った。(CNN
        2001/03/29)
 
 

        入植地への迫撃砲攻撃続く イスラエル軍は1人を射殺

        ガザ(CNN)ガザ地区のユダヤ人入植地に28日、パレスチナの過激派が発射したとみられる迫撃弾が落ち、5人の入植者が負傷した。うち1人は重体という。迫撃弾は入植地の青年センターに落ち、けが人は若者たちだった。
        イスラエル陸軍の広報担当は「無差別に入植地を狙ったこれまでにない重要な事件だ」と語った。パレスチナ過激派による迫撃砲攻撃は4月に入って激しさを増し、27日にも2つの入植地が狙われている。
        さらにベツレヘムでは、イスラエル軍がパレスチナ人が乗った乗用車を銃撃し、乗っていた男性1人を射殺した。この男性の5歳の息子と27歳の親類もけがをした。
        イスラエル側は「銃撃戦の結果だ」と主張しているが、パレスチナ側は「何も挑発していないのにイスラエル兵が撃ってきた」と話している。(CNN
        2001/04/29)

        17歳の少年が死亡 ガザ自治区にイスラエル軍

        2日未明、パレスチナ自治区ガザ南部のラファにイスラエル軍の戦車とブルドーザーが入り、15棟のビルを破壊した。銃撃戦があり、17歳のパレスチナ人少年が死亡した。さらに14人以上がけがをした。
        イスラエル軍は予防的なピンポイント攻撃だとしている。(CNN 2001/05/03)
        イスラエル軍の砲撃で乳児死亡 シャロン首相が遺憾
        エルサレム(CNN)パレスチナ自治区ガザの難民キャンプで7日、イスラエル軍からの砲撃によって生後4カ月の乳児が死亡した。イスラエルのシャロン首相は8日の記者会見で「子どもたちを巻き込むべきではない」と述べ、乳児の死に遺憾の意を示した。
        砲撃を受けたのは、ガザ南部のハンユニスにある難民キャンプ。イスラエル軍の戦車から発射された砲弾が民家の屋根を直撃し、4カ月の女児が背中に破片を受けて死亡した。さらに女児の母親(19)ら、家族5人が負傷。パレスチナの赤新月社によると、この砲撃でほかに20人のパレスチナ人がけがをした。
        イスラエル軍はこの砲撃について、ガザ南部のユダヤ人入植地に迫撃砲が撃ちこまれたことに対する報復と説明している。(CNN 2001/05/09)
 

        パレスチナ少年、ガザでデモ中に撃たれて死亡

        エルサレム(CNN)パレスチナ自治区ガザ南部のハンユニス難民キャンプで17日午後、近くのユダヤ人入植地に投石したパレスチナ人デモ隊にイスラエル軍が発砲し、11歳の少年が死亡したほか、3人が負傷した。パレスチナ赤新月社が明らかにした。17日午前には、前日に銃撃された12歳のパレスチナ少年が死亡した。イスラエルとパレスチナとの間には13日、米国の仲介で「停戦」が発効したが、その後も衝突は頻発し、不穏な情勢が続いている。
        イスラエル軍によると、ハンユニス難民キャンプのフェンス周辺にパレスチナ人が集まり、ユダヤ人入植地に向けて火炎びんなどを投げ始めた。軍は催涙ガスなどで鎮圧しようとした後、群集の足元へ威嚇射撃し、少年ひとりに銃弾があたったと認めている。
        16日の別の事件で、パレスチナ人によるイスラエル兵への銃撃で被弾した12歳少年も、17日午前に死亡した。パレスチナ関係者筋は、この少年は味方の流れ弾に当たった可能性があるとして、イスラエル側を糾弾してはいない。(CNN
        2001/06/18)

        ヨルダン川西岸で検問待ち中に出産 赤ちゃん死亡

        エルサレム(CNN)ヨルダン川西岸で10日午後、パレスチナ人の妊婦(30)が診療所に行く途中で、イスラエル軍の検問所で1時間待たされ、車内で男の赤ちゃんを出産したが、赤ちゃんはまもなく死亡した。イスラエル側は「そんな事実はない」と否定している。
        西岸の村に住むフィリアル・イドリスさんは、陣痛が始まっていたため、夫と義母に伴われて近くの診療所に向かおうとしていた。検問所で1時間待たされる間に出産してしまった。出産後、兵士は通過を許可したが、赤ちゃんは診療所に着く前に気道を詰まらせて窒息死したという。診療所のダラグメ医師が明らかにした。
        ダラグメ医師がAP通信に語ったところによると、赤ちゃんは産声を上げたが、手伝っていた義母には気道を確保する方法が分からなかったという。胎盤もへその緒もついたままだった。
        パレスチナの赤新月社によると11日にも、西岸自治区ヘブロン南部にあるイスラエル軍検問所の近くで、無断で通過するタクシーを制止しようと軍が発砲。乗っていた女性(38)が頭を撃たれて死亡した。女性はイスラエル領内へ働きに行く途中だったという。(CNN
        2001/07/12)

        「イスラエル首相の罪」告訴、ベルギー裁判所が受理

        【エルサレム24日=当間敏雄】シャロン・イスラエル首相の「人道に対する罪」への告訴がベルギーの裁判所で受理され、両国関係にきしみが生じている。ベルギーは7月から欧州連合(EU)議長国になったが、世界中の人権侵害を訴えることができるとした同国の理想主義が、パレスチナ紛争調停を目指すEU共通外交の現場で、足かせになりかねない。
        シャロン首相に対する告訴は、1982年のイスラエル軍のレバノン侵攻時にパレスチナ難民キャンプにいた女性や子供を含む約1000人が虐殺された事件に関するもの。虐殺を生き延びたパレスチナ人らが先月18日、重大な人道犯罪は国籍や犯行現場に関係なく裁判に持ち込めるとしたベルギーの法律を利用し、事件当時、国防相として侵攻作戦を指揮したシャロン氏を同国の裁判所に訴えた。
        告訴を受理した予審判事が捜査の可否を判断するが、シャロン首相に逮捕状が出されるような事態になれば、両国外交関係が危機的状況に陥るのは確実。シャロン首相はすでに今月初めの欧州歴訪で当初予定していたベルギー訪問を取りやめている。告訴を受け入れた同国に対する抗議とみられている。(読売新聞
        2001/07/24)

        イスラエル軍がハマス事務所を攻撃、少年ら巻き添えに

        パレスチナ自治区(CNN)イスラエル軍は31日午後、パレスチナ自治区ナブルスにあるイスラム原理主義組織「ハマス」の事務所が入居するビルをミサイル攻撃。民間人を含む8人が死亡、15人が負傷した。
        イスラエル首相府は、ハマスに対する攻撃を認めた。ミサイルはイスラエル軍ヘリコプターから発射されたという。
        この攻撃で、ハマスの事務所にいた政治部門幹部、ジャマル・マンスール氏と兄弟の2人が死亡した。さらに、ビル近くの街頭にいた8歳と10歳の少年2人も巻き添えで死亡したという。
        イスラエル軍は7月以降、テロ防止のためとして、パレスチナ人過激派の個人に目標を絞った「暗殺作戦」を強化している。 (CNN

2001/08/01)

        中東の衝突続く、イスラエル軍が少年ら2人を射殺

        ガザ地区ハンユニス(CNN)イスラエル軍は19日、ガザ地区南部のラファで軍陣地に投石していたパレスチナ人グループに発砲し、パレスチナ人少年(14)を射殺した。さらに西岸のナブルスでも、イスラエル軍の検問を避けようとしたパレスチナ人(38)を射殺したという。
        さらに、イスラエル軍の武装ヘリは同日午後6時ごろ(現地時間)、ガザ・ハンユニスのパレスチナ治安部隊「フォース17」の拠点にミサイルを撃ち込んだ。建物には人はいなかったが、外にいた市民1人が負傷した。ハンユニスでは同日未明にも、難民キャンプにある同治安部隊の施設がイスラエル軍の戦車に攻撃され、3人がけがをしている。
        ハンユニスへの攻撃は18日にアラファト自治政府議長派の組織ファタハがユダヤ人入植地ガディドに迫撃砲7発を撃ち込んだことへの報復だという。(CNN
        2001/08/20)

        パレスチナ活動家の自宅に砲弾 親子3人が死亡

        ガザ(CNN)パレスチナ自治区ガザ南部で19日夜、パレスチナ人活動家の自宅が砲撃を受け、活動家と幼い子ども2人が死亡した。パレスチナ治安当局はイスラエル軍のミサイルが撃ち込まれたとしているが、イスラエル側はこれを否定し、パレスチナ側の迫撃砲が誤って活動家宅に着弾したと反論している。
        パレスチナ側の情報によると、死亡したのはパレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハのメンバーの男性と、その娘(7歳)と息子(6歳)の3人。パレスチナ治安当局では、イスラエル軍がこの男性宅にミサイル2発を撃ち込んだとみて、「イスラエルによる暗殺だ」と非難している。また十数人のパレスチナ住民が、イスラエル側からミサイルが発射されたのを目撃したと話している。
        一方イスラエル軍は声明の中で、パレスチナ側がイスラエル軍の拠点を狙って発射した迫撃砲が目標を外れ、付近の民家を直撃したとの見解を発表した。(CNN

        2001/08/20)

        世界人種会議:イスラエルの非難決議を採択 ペレス外相は反発

        【ダーバン(南アフリカ東部)城島徹】南アフリカのダーバンで開かれている世界人種差別撤廃会議のNGO(非政府組織)フォーラムは2日、イスラエルを「大量虐殺と人道に反する罪」で非難する決議を採択した。昨秋から続くパレスチナとの衝突でイスラエル軍がミサイル攻撃など強硬措置を続けていることなどを踏まえたものとみられる。これに対し、イスラエルのペレス外相は「代表団を本会議から召還することも考慮している」と反発を強めている。
        決議文はイスラエルについて「(パレスチナ人を)隔離する人種主義者によるアパルトヘイト国家だ」と非難しているが、アムネスティ・インターナショナルなど12団体は決議を支持しなかった。また、本会議でシオニズム(ユダヤ民族主義)を人種主義とみなす決議を採択するよう勧告した。
        NGOフォーラムには約2000団体が登録、本会議前の29日に開幕し、2日閉幕した。フォーラムは本会議と連携はしていないが、最終決議や宣言に影響を与える可能性が高い。(毎日新聞
        2001/09/02)

        人種差別撤廃会議 米、イスラエルが途中ボイコット

        南アフリカ・ダーバン(CNN)
        南アフリカのダーバンで開催中の国連主催の「人種差別撤廃世界会議」で、米国とイスラエルは3日、採択される予定の最終宣言案がイスラエルに批判的な文言を含んでいるとして、会議から代表団を引き揚げることを決めた。
        米国は会議開幕前から、宣言案がイスラエル建国の思想となった「シオニズム」とパレスチナ人への差別を結びつけていると反発していた。米政府は参加予定のパウエル国務長官らハイレベルの代表団の派遣を見合わせ、サウスウィック国務次官補代理らを派遣した。
        代表団のトム・ラントス下院議員(カリフォルニア州・民主党)は、「会議はイスラエルに敵対する諸国によってハイジャックされた」とし、会議が失敗に終わっても米国には責任はないと述べた。
        米国のパウエル国務長官は声明を発表、「今日、私は代表団に帰国を命じた。この会議が果たせたかも知れない人種差別撤廃への貢献や会議の重要性を考えれば、この決定は残念でならない」と述べた。
        イスラエルのペレス外相も記者会見を開き、イスラエルが侵略国家として非難されることは公平でないと語った。
        この会議と平行して開かれたNGO(非政府組織)主催の人権フォーラムも2日、イスラエルを激しく批判する文言を盛り込んだ宣言を採択した。NGO宣言はイスラエルを「戦争犯罪、大量虐殺、民族浄化」を犯した「差別主義のアパルトヘイト国家」と非難した。人権フォーラムには世界44カ国から約3000人のNGO代表が参加した。(CNN
        2001/09/03)
 

        イスラエルの高校生「徴兵拒否」

        軍の行為は「人権侵害」 62人が首相に手紙
        【エルサレム5日=川上泰徳】兵役を控えたイスラエルの16歳から18歳の高校生62人が、ヨルダン川西岸とガザのパレスチナ人地区で封鎖や家屋破壊などイスラエル軍の行為は人権侵害に当たるとして、兵役を拒否する手紙を3日、シャロン首相に送った。
        5日朝のイスラエル放送も伝え、インターネットを通じても呼びかけが流れている。パレスチナ側との衝突が激化する中、10代に兵役拒否の動きがさらに広がる可能性が出ている。
        手紙は「私たちはイスラエルで生まれ、育ち、間もなく兵役の招集を受けようとする若者です」と始まる。「私たちはイスラエルの人権侵害に反対します」として、土地の接収、裁判なしの逮捕や処刑、家屋の破壊、自治区の封鎖、拷問など、イスラエル軍の行為は「イスラエルも批准している国際法に反する」とする。
        最後に、「私たちは良心に従って、パレスチナ人への抑圧にかかわるのを拒否します。その行為はテロ行為と呼ばれてしかるべきものです」と結ばれている。
        発起人の一人のハガイ・マタルさん(17)は5日、「インターネットなどを見て賛同者は増えている」と語った。ただし、批判も強く、ある左派の国会議員から「平和運動はいいが、軍には参加しなければならない。兵役拒否は国の大義を損なう」との電話があったという。
        パレスチナ人地域での兵士の軍務拒否を支援する左派系平和組織「エシュグブル」のスポークスマンは、「若者たちから兵役拒否について問い合わせはあったが、これほどの人数が集まったのに驚いている」と語っている。(朝日新聞
        2001/09/06)
 

        パレスチナ人少年射殺

        カルミ検問所の近くで、イスラエル兵が、投石していたパレスチナ人の少年(18)を射殺した。イスラエル軍によると、投石していた一団の中から発砲があり、応戦したという。(CNN
        2001/09/08)
        ガザで少年ら3人死亡、50人以上けが
        エルサレム(CNN)パレスチナ赤新月社などによると、パレスチナ自治区ガザの各地で29日朝、パレスチナ人の若者100人以上がイスラエル軍検問やユダヤ人入植地に投石を始めた。イスラエル軍が銃で応戦したため、14歳と18歳の少年2人が銃弾を受けて死亡、50人以上が負傷した。
        またヨルダン川西岸のヘブロンでも銃撃戦があり、通りかかったパレスチナ人男性が死亡した。
        イスラエル軍は、ガザ地区で1人、ヘブロンで2人、イスラエル兵が負傷したと発表している。(CNN 2001/09/30)
 

        イスラエル「索敵・殺害作戦」再開へと 外交筋

        エルサレム(CNN)パレスチナとイスラエル軍の武力衝突が依然くすぶる中で、同国外交筋は4日、陸軍がパレスチナ強硬派の活動家などを探索、殺害する許可を与えられたことを明らかにした。ロイター通信によると、この許可の決定は3日の閣議で了解された。イスラエル軍の「索敵・殺害作戦」は国際的にも非難を集めている手段で、この強硬措置の再開は和平プロセスを一層こじらせることは必至となっている。
        パレスチナ情勢では、武装集団が2日、ユダヤ人入植地を襲撃して、17人を死傷させ、この報復としてイスラエル軍戦車部隊が3日、パレスチナ自治区ガザ北部に侵攻、計10人の死者を出すなど、流血の事態が依然続いている。
        ビンヤミン・ベンエリエゼル国防相はこれらの武力衝突を受けた3日、イスラエル軍は国民と兵士を守るために必要ないかなる措置も行使する権限を与えられたと、「索敵・殺害作戦」の実行許可を示唆していた。(CNN
        2001/10/04)
        ハマス指導者の1人マフムード・アルザハル「国民皆兵のイスラエルには、真の意味での民間人は存在しない。米テロの犠牲となった罪のない民間人と、パレスチナ人を殺りくする民間人は別物だ。自爆テロを問題視する前に、なぜイスラエルに『罪のないパレスチナ人を殺すな』と言わないのか」(朝日新聞
        2001/10/04)
 

イスラエル軍による西岸の再占領、民間人に多大の被害

(パレスチナ子どものキャンペーン)
        ガザで児童5人死亡 イスラエル軍不発弾爆発か
        【エルサレム22日共同】パレスチナ自治区ガザからの情報によると、ガザ南部のハンユニス難民キャンプにある小学校付近で22日朝、イスラエル軍戦車の砲弾が爆発し、パレスチナ人児童5人が死亡した。
        軍スポークスマンは、ガザでは同日、戦車による砲撃はしていないと言明。数日前に軍が撃った不発砲弾で子供たちが遊んでいたとみられる。
        5人はいずれも同じ一族の6歳から13歳で、国連が運営する学校に登校する途中だったという。
        パレスチナ自治政府当局者は、イスラエルを厳しく非難、米国による調査を要求した。
        泥沼化しているイスラエルとパレスチナの武力衝突収拾をめぐり、米国は近く特使を派遣し、事態沈静化に乗り出そうとしている。米国の仲介作業にも暗い影を落としそうだ。
        児童らが運び込まれたハンユニスの病院の周囲には数百人が集まり「殺人者に報復を」などと叫んだ。(共同通信 2001/11/22)

        パレスチナ児童5人の爆死、イ軍の仕掛けた爆弾か

        【エルサレム23日=当間敏雄】パレスチナ自治区ガザで22日起きたパレスチナ人児童5人の爆死事件で、イスラエル各紙は23日、イスラエル軍がパレスチナ過激派を狙って仕掛けた爆弾が爆発した可能性があると報じた。当初、目撃情報などから不発弾が爆発したとの見方が出ていたが、各紙によると、軍特殊部隊が最近、同地域で爆発物を仕掛けていたという。イスラエル政府は22日、遺憾の意を表明、閣内からは原因の徹底究明を求める声が上がっている。
        事件の起きたハンユニス難民キャンプはユダヤ人入植地に隣接し、パレスチナ過激派が迫撃砲などで入植地を攻撃して軍との交戦が頻発していた。死者はいずれも同じ一族の7歳から13歳までの児童で、国連が運営する小学校に登校する途中だった。(読売新聞
        2001/11/23)
 

        イスラエル首相の「大量虐殺罪」審理是非判断へ

        ベルギー裁が意見聴取開始
        【ブリュッセル28日=品田卓】イスラエルのシャロン首相が国防相時代の1982年にレバノンに集中攻撃を加え、パレスチナ難民が多数死亡したのは大量虐殺罪に当たるとして、パレスチナ人の遺族らが告発した問題で、ベルギー連邦裁判所は28日、審理を進めるかどうかを決めるため関係者からの意見聴取を開始した。
        外国の現職首脳の人道上の罪を問う裁判の行方は、国際司法をめぐる新たな争点として世界的な関心を集めている。
        ベルギーは1993年に法律を改正し、人道上の罪や大量虐殺罪に限って自国とは直接関係なくても司法判断できるようにした。今回はイスラエルの現首相を裁くことになり、同国の反発が必至なだけに、これまで司法手続きを凍結していた。だが、中東和平交渉が進展しない中で人権団体を中心に不満が強まり、手続きを進めることになった。
        連邦裁判所は28日、まず告発案件を調査した検察側からの聴取を開始。今後、シャロン首相側、市民団体側からも主張を聴いたうえで、審理開始の是非を決める。シャロン首相の弁護士は「ベルギーには司法権はない」と強く批判している。
        審理が行われ、有罪となれば、シャロン首相が欧州諸国を訪れる際に司法当局に拘束される可能性も出てくる。(日本経済新聞 2001/11/29)
 
 

        パレスチナ:爆風で少年50メートル飛ぶ イスラエル憎む住民

        【ガザ(パレスチナ自治区)小倉孝保】「爆風で少年は50メートルも吹き飛ばされた」──。イスラエル軍の大規模な爆撃を受けたガザ市のパレスチナ治安当局本部ビルの周辺住民は5日、前日の攻撃の凄まじさを語った。昨年秋の衝突発生以来最大の空爆だったといい、住民はイスラエルへの憎しみを増している。
        本部ビル(4階建て)は中央部が空爆で完全に破壊され、骨組みの一部だけが残っていた。周辺数十メートルの範囲で住宅の窓ガラスが粉々に割れ、爆風の強さを物語る。地元ジャーナリストは「昨秋以来、最大の空爆だった」と語った。
        イスラエル軍は4日正午前、F16戦闘機で本部を攻撃した。ガザ市の中心街で学校も多い。最初の攻撃で、ほとんどの学校は授業を停止。児童・生徒を自宅に帰す措置をとった。近くの高校に通うモハマド・アブマラサ君(15)は本部ビル近くの墓地を通って帰宅する途中、2度目の空爆に遭い、死亡した。
        本部ビル前にいたパレスチナ警察官は「子供たちが怖がって家に急いでいる時だった。子どもたちは爆風でなぎ倒された。モハマド君は50メートルも飛ばされ、墓地内で死亡しているのが見つかった」と当時の様子を語った。
        地元紙によると、4日の攻撃で約150人の子どもがけがをして病院に運ばれた。病院は不明の子どもたちを探す親でごった返したという。
        同本部ビル前のアパートに住むアブドラさん(58)は「家の中まで無茶苦茶に壊された。家族の誰もけがをしなかったのが不思議なぐらいだ。イスラエルはテロ対策といってテロと関係ないところをどうして攻撃するんだ」と怒りが収まらない様子。ビル周辺には攻撃の跡をみようとする子供たちが大勢訪れ、口々に「大きくなったらイスラエルに仕返ししてやる」と話した。暴力の連鎖は確実に広がっている。(毎日新聞2001/12/06)

        パレスチナで市民権尊重を ジュネーブ会議が決議

        【ジュネーブ5日=小林伸雄】被占領地での市民の権利保護などを定めたジュネーブ第4条約の締約国会議が5日ジュネーブで開かれ、イスラエル占領下のパレスチナで同条約の尊重を求める決議を採択した。英独仏などの欧州諸国やアラブ諸国、中国、日本など114カ国が参加したが、イスラエルと米国はボイコットした。
        決議では、締約国会議が東エルサレムを含むパレスチナ被占領地に同条約が適用されることを確認、イスラエルによる入植地の拡大を条約違反と改めて認定し、人道的な状況が悪化していることに懸念を表明した。(朝日新聞
        2001/12/06)
 

        ヘブロン 3歳と13歳死亡 イスラエル、ヘリで攻撃

        【エルサレム10日島田佳幸】イスラエル軍の攻撃ヘリコプターが10日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ヘブロンで、通行中の車にミサイルを発射、子供2人が死亡し、7人が負傷した。AP通信によると、死亡したのは3歳と13歳の子供という。パレスチナ武装勢力側に停戦を探る動きも出る中、テロ容疑者とみなした者を殺害するイスラエルの「暗殺政策」が実行に移された。(中日新聞
        2001/12/11)
 

        イスラエル軍、また報復攻撃 子供2人死亡

        【エルサレム小倉孝保】イスラエル軍は10日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ヘブロンを武装ヘリで空爆、パレスチナ人の子ども2人が死亡、数人がけがをした。自爆テロに対する報復攻撃とみられる。
        目撃者などの証言では、イスラエル軍のヘリ数機はヘブロン中心部の道路を走行中の車をミサイルで空爆、幼児(3)と少年(13)が死亡した。
        イスラエル・ハイファでは9日朝、パレスチナ人による自爆テロがあり、イスラエル人約20人が負傷した。これを受け、シャロン・イスラエル首相は新たな報復を実行することを示唆していた。(毎日新聞
        2001/12/11)

        イスラエルが進攻、ガザで銃撃戦に――少年ら5人死亡

        【エルサレム海保真人】イスラエル軍が15日、パレスチナ自治区ガザ北部の町ベイト・ハヌーンに戦車部隊で侵攻したのを受け、パレスチナ人住民らは投石で抵抗、双方の間で激しい銃撃戦に発展した。12歳の少年を含むパレスチナ人5人がイスラエル兵に撃たれて死亡、50人以上が負傷した模様だ。イスラム原理主義組織「ハマス」は14日夜、自爆テロ作戦の継続を宣言しており、極めて緊迫した情勢となっている。
        ガザからの情報によると、30台以上の戦車や装甲車が展開。イスラエル軍はハマスの軍事部門活動家の自宅とみられる民家数軒を破壊し、一般住民に「外出禁止」を命じた。だが、数百人が投石や銃撃で応戦している。(毎日新聞
        2001/12/16)
 

        【パレスチナ】おもちゃの銃を持った少年射殺される

        イスラエル放送によると、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニス難民キャンプで17日、イスラエル兵に撃たれて死亡した12歳の少年は、持っていたおもちゃの銃が原因で射殺されたことが同日、分かった。
        少年は、イスラム教のラマダン(断食月)明けの祝日のプレゼントとして、おもちゃの銃をもらい、イスラエル軍拠点の近くで友達と遊んでいた。少年が銃を振りかざしたところ、本物の銃を持ったパレスチナ人武装グループと誤認した兵士に胸を撃たれたという。(共同通信
        2001/12/18)

        イスラエル軍がガザ南部の住宅70戸破壊

        パレスチナ自治政府によると、イスラエル軍は10日、ガザ自治区南部のラファ難民キャンプに装甲車やブルドーザーを侵攻させ、キャンプ南部の民家など約70戸を破壊、約120家族が家を失った。現場は、9日未明に起こったイスラム過激派ハマスによるイスラエル軍陣地襲撃事件の近くで、報復の一環と見られる。(朝日新聞
        2002/01/10)
 

        イスラエル軍、東エルサレムでも民家破壊

        エルサレム(CNN)イスラエル陸軍は14日、東エルサレムでパレスチナ人の民家9棟を破壊した。10日にガザ地区の難民キャンプで実行した民家破壊に続くもの。
        イスラエル陸軍は、東エルサレムで破壊した民家について、「適切な建築許可が出ていなかった」と説明している。10日にガザ地区ラファの難民キャンプで破壊した民家については、パレスチナ武装派が攻撃基地に使っている無人家屋を破壊しただけだと説明。しかし国連や国際赤十字は、ラファだけで93世帯約600人が家を失ったと批判している。
        イスラエルのペレス外相は14日の治安閣議後、記者団に対して、西岸地区とガザ地区の民家破壊は停止すると述べた。東エルサレムのパレスチナ人居住区は破壊停止の対象に含まれない。シャロン首相がこの決定を支持しているかは、明らかにされていない。
        米国務省のバウチャー報道官は14日、イスラエル軍による民家破壊について、
        「非常に挑発的で、緊張と暴力をエスカレートさせるだけだ」と批判した。(CNN 2002/01/15)

        イスラエル 難民キャンプを空爆 国内に再びロケット弾報復合戦、5人死亡

        【エルサレム16日=川上泰徳】パレスチナ自治区ガザで15日夜から16日にかけて、イスラエル軍の空爆や侵攻でパレスチナ人3人が死亡した。16日朝には自治区北部から新たにロケット弾がイスラエル南部に撃ち込まれた。ヨルダン川西岸では16日朝、イスラエル人が武装集団の銃撃で死亡、同午後にはイスラム過激派活動家が車の爆発で死亡した。自治政府はイスラエル軍の暗殺と非難している。状況は悪化の一途をたどっている。
        自治政府筋によると、イスラエル軍のF16戦闘機が15日夜、ガザ自治区北部のジャバリア難民キャンプにある治安部隊本部を空爆し、パレスチナ人治安警官1人が死亡、30人以上が負傷した。
        さらに同軍は16日未明から早朝にかけてガザ中部のマガジ難民キャンプ、ブレイジキャンプ、ガザ市郊外のゼイトン地区の3カ所に相次いで侵攻した。ブレイジキャンプでは銃撃で17歳の少年が死亡し、5人が負傷。ゼイトン地区ではパレスチナ公安警察の建物を破壊した。(朝日新聞
        2002/02/17)
 

        イスラエル報復攻撃 パレスチナ人6人死亡

        エルサレム――パレスチナ自治政府筋などによると、イスラエル軍が19日、自治区ガザにあるハンユニス難民キャンプを攻撃、戦車の家屋への砲撃で14歳の少女を含む4人が死亡したと述べた。ヨルダン川西岸地区でもパレスチナ側とイスラエルとの銃撃戦が発生、パレスチナ人2人が死亡した。負傷者も出ている模様。
        パレスチナ武装組織によるテロ攻撃の激化を受けた、イスラエル軍の報復で、この1両日でパレスチナ人9人が死亡、イスラエル人も兵士ら4人が死亡する泥沼の暴力連鎖の様相を呈している。イスラエルのマスコミでは、パレスチナ情勢を「戦争状態」に等しいとする見方も出始めている。(CNN
        2002/02/19)
 

        イスラエル報復、少女ら10人死亡 パレスチナ住民巻き添え

        【エルサレム19日=小森保良】イスラエル軍は19日未明から、パレスチナ自治区ガザとヨルダン川西岸に戦車や武装ヘリコプターなどで攻撃を強め、パレスチナ自治政府筋によると、少女を含むパレスチナ人10人が死亡した模様だ。同軍やユダヤ人入植地への攻撃を繰り返しているパレスチナ過激派の掃討や報復を目的にしているが、少女らが犠牲になったことでパレスチナ側の反発を一層強めかねない情勢だ。
        自治政府からの情報では、ガザ地区南部のハンユニス近郊ではイスラエル軍戦車がパレスチナ人の民家数軒を砲撃、崩壊した家屋から母(36)と娘(14)ら3人の遺体が見つかった。
        同地区ジャバリア難民キャンプでは、同軍の武装ヘリコプターがイスラム過激派組織ハマスの広報事務所にミサイルを発射。建物の外にいた10歳の少女が巻き添えになるなど3人が死亡したとみられる。
        報復攻撃の発端となったパレスチナ過激派による自爆テロ以降、19日まで2日間の死者はパレスチナ人が自爆犯を含め13人、イスラエル人が4人となっている。(朝日新聞
        2002/02/20)
 

        イスラエル軍戦車、ガザ市に侵攻 死者4人

        エルサレム(CNN)イスラエル軍は21日未明、パレスチナ自治区ガザの中心ガザ市に2方面から戦車などで侵攻した。パレスチナ筋によると、今回の侵攻は、過去1年半近くでが最も深い地域に達しているという。抵抗するパレスチナ住民らとの間で銃撃戦もあり、住民側に死傷者が出ている。
        イスラエル軍はガザ地区にあるパレスチナ側の放送施設を爆破、テレビ・ラジオの中継ができなくなっている。パレスチナ人6人が負傷したという。
        イスラエル軍の戦車はガザ南部のラファにも侵攻。銃撃戦でパレスチナ人4人が死亡した。ユダヤ人襲撃犯の自宅とされる民家が戦車の砲撃で破壊されたという。
        イスラエルは「新たな対応策」として軍事作戦の強化を打ち出したばかり。今回の侵攻は、その発表直後に始まったが、軍当局は作戦の詳細については明らかにしていない。
        (CNN 2002/02/21)
 
 

        イスラエル軍、難民キャンプに連日侵攻 5人死亡

        エルサレム(CNN)イスラエル軍などは1日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニンとナブルス近郊バラタにある難民キャンプに侵攻、抵抗するパレスチナ側と銃撃戦が起き、10歳の少女を含むパレスチナ人5人が死亡した、と発表した。パレスチナ赤新月社によると、バラタで46人、ジェニンで45人の負傷者が出た。
        パレスチナ、イスラエル間の武力衝突が激化したここ17カ月間で、イスラエル軍が難民キャンプで軍事作戦を展開するのは初めて。両キャンプへの侵攻は28日に続くもので、テロ攻撃を仕掛けるパレスチナ過激派の摘発作戦の一環と説明している。
        射殺された10歳の少女は、自宅の窓付近に立っていたところを発砲された、という。(CNN 2002/03/02)
 

少女ら7人死亡 イスラエル軍 自治区に侵攻

        【エルサレム1日=川上泰徳】イスラエル軍によるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニンとナブルスの、それぞれのパレスチナ難民キャンプへの侵攻は1日も続き、パレスチナ人武装勢力は激しく抵抗。8歳の少女らパレスチナ人7人が銃撃などで死亡した。自治政府筋は28日未明の侵攻開始から20人が死んだとしている。
        イスラエル放送によると、軍は難民キャンプを戦車で包囲し、家ごとにしらみつぶしに捜索し、過激派逮捕や武器の押収をしている。(朝日新聞
        2002/03/02)
 

        イスラエル 難民キャンプ攻撃を激化 パレスチナ側 死者は20人に

        【カイロ1日島田佳幸】イスラエル軍は1日早朝、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニンの難民キャンプに戦車など大規模な部隊を侵攻させ、銃撃戦などでパレスチナ側に新たに少なくとも6人の死者、30人以上の負傷者が出ている。
        軍は前日に侵攻したナブルス郊外のバラタ難民キャンプも占拠し、その戦闘ではパレスチナ人13人、イスラエル兵1人が死亡、150人以上が負傷。さらに1日、ガザでは、軍の銃撃で7歳の男児が死亡した。
        バラタキャンプでの軍事行動を受け、アナン国連事務総長は即時撤退を求め、米国も自制を呼び掛けたが、イスラエルは「テロの基盤を破壊する」として、難民キャンプ攻撃を逆に拡大した。
        サウジアラビアによる新たな中東和平提案を軸に欧米も含めた国際的な外交努力が活発化している中でのイスラエルの行動で、アラファト・パレスチナ自治政府議長は「混とんが中東全体をのみ込む前に、世界が速やかな行動をとるよう呼び掛ける。これは、新たなパレスチナ民衆への虐殺だ」と怒りを表明した。(東京新聞
        2002/03/02)

        イスラエル軍 無差別攻撃の様相

        活動家の妻子や救急活動の医師 民間人12人死亡
        【エルサレム4日=小森保良】イスラエル軍は4日、ヨルダン川西岸やガザのパレスチナ自治区各地への攻撃を激化させ、パレスチナ人15人が死亡した。うち12人は難民キャンプの女性やイスラム過激派活動家の妻子、救急活動をしていた医師ら民間人だ。イスラエルのシャロン首相は同日午前、国会で「テロリスト」掃討のため、難民キャンプへの攻撃を継続すると言明したが、無差別攻撃の様相が際立ってきている。
        ラマラでは同日、同軍の戦車が車2台を砲撃、2台とも大破し、乗っていた8歳の子供と母親ら合わせて6人が死亡した。母親はイスラム過激派ハマスの活動家の妻。活動家本人は乗っていなかった。イスラエル軍は過激派が乗った別の車を狙った誤射であるとし、謝罪の意を表したが、シャロン首相は同日、記者団に対し、攻撃を手控える姿勢を示さなかった。
        ヨルダン川西岸ジェニンの難民キャンプでも戦車や武装ヘリコプターによる攻撃で、女性2人を含む住民4人が死亡、10人以上が負傷。死者の1人は赤新月社の救急医療の責任医師で、救急車がイスラエル軍戦車の砲撃を受けた。隊員4人も負傷。救助に駆け付けた別の救急車も銃撃を受け、隊員2人が負傷した。
        ガザ地区南部ラファの難民キャンプでは戦車やブルドーザーで侵攻した同軍が家屋を破壊、これを阻止しようとしたパレスチナ側と銃撃になり、住民ら3人が死亡した。自治政府筋によると、死亡した1人は銃撃戦の現場から自分の子供を避難させようとしていた途中で撃たれたという。
        自治政府スポークスマンは同日、「シャロン政権の軍事作戦激化の決定で自治区の治安は大混乱に陥っている」との非難声明を出した。(朝日新聞
        2002/03/05)
 

        Zionist military historian calls for genocide against Palestinians
        (ummahnews 2002/03/10)

        イスラエル軍、ガザ難民キャンプ攻撃 死傷者多数

        エルサレム(CNN)パレスチナ赤新月社によるとイスラエル軍は11日、パレスチナ自治区ガザ北部の難民キャンプを戦車で攻撃し、パレスチナ人14人が死亡した。病院関係者らによると、死者は少なくとも17人、負傷者は75人以上になるという。
        自治政府治安当局者によると、イスラエル軍の戦車約50台と兵数百人がガザ地区最大のジャバルヤ難民キャンプに進攻した。
        イスラエル軍は、作戦が進行中だとしかコメントしていない。(CNN 2002/03/12)
        ガザ地区地雷爆発? 子供ら5人死亡
        【エルサレム15日=川上泰徳】自治政府筋によると、パレスチナ自治区ガザ中部のアルブレイジュ難民キャンプで15日午後、イスラエル軍が撤退した後にロバの荷車で家に戻ろうとした家族が道路上の爆発物に触れ、母親と10代の娘2人、9歳と8歳の息子2人の家族5人が死亡した。難民キャンプは15日未明までイスラエル軍が占拠していた。自治政府の治安筋は同軍が撤退の時に残していった地雷が爆発したと見ている。(朝日新聞
        2002/03/16)
 

        イスラエルの人権侵害批判 国連特別報告

        【ジュネーブ28日=小林伸雄】国連のイスラエル占領地問題担当のデュガール特別報告者は27日記者会見し、「イスラエルはパレスチナ人の人権を考慮しているようには思えない」とイスラエルを批判した。人権侵害の例として(1)パレスチナは軍事占領下にあり、イスラエル軍がパレスチナ人の移動の自由を制限している(2)パレスチナ自治区の学校はイスラエル軍の検問所や収容所に利用され、子どもの教育に甚大な影響を及ぼしている、などど指摘した。(朝日新聞
        2002/03/29)
 

        イスラム諸国会議、イスラエル非難を宣言

        【クアラルンプール=山崎淳弘】マレーシアのクアラルンプールで開いていたイスラム諸国会議機構(OIC)の特別外相会合は3日、イスラエルのパレスチナに対する攻撃拡大を強く非難する「クアラルンプール宣言」を採択して閉幕した。

        宣言は「国際的なテロと戦うという口実でのイスラム国家に対するいかなる一方的な行動も認めない」と米国を暗に批判する一方、「独立国家樹立を求めるパレスチナ人の闘争をテロと結びつけるどのような企ても拒絶する」との表現も盛り込んだ。(日本経済新聞
        2002/04/03)
 

        ジェニンを制圧、13歳少年ら4人死亡 イスラエル軍

        【エルサレム井上卓弥】イスラエル軍は3日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニンに侵攻、パレスチナ人武装集団と激しい銃撃戦を展開し、パレスチナ人4人が銃弾を受けて死亡した。このうち少なくとも2人は巻き添えで、難民キャンプに住む13歳の少年と27歳の女性だった。
        イスラエル軍は、戦車数十両でジェニンに侵攻し、難民キャンプ周辺でパレスチナ人武装集団と衝突した。戦闘の末、イスラエル軍はジェニンを制圧した。
        イスラエル軍は今回の一連の軍事作戦で、ヨルダン川西岸の主要8都市のうちラマラ、ベツレヘム、カルキリヤ、トゥルカルム、ジェニンの5都市に侵攻した。また、これ以外にサルフィトなど西岸北部の町村も制圧した。
        ロイター通信などによると、ベツレヘムでは、イエス・キリストの生誕地とされる聖誕教会に武装したパレスチナ人やベツレヘム知事、住民ら約200人が逃げ込み、イスラエル軍が包囲する状態が続いている。(毎日新聞
        2002/04/04)
 

        ベツレヘム:「何人殺されたかわからない」 邦人学生語る

        イスラエル軍の侵攻が続くパレスチナで平和を訴えるデモの最中、同軍の発砲で足に負傷した日本人学生、清末愛砂(きよすえあいさ)さん(30)が3日(日本時間3日夜)、毎日新聞の電話インタビューに応じ、銃撃時の生々しい恐怖などを語った。インタビュー直後、清末さんは軍の制圧下にあるベツレヘムのホテルを他の外国人とともに米国の車で脱出したが、街では依然多数のパレスチナ人が軍に包囲されている。「もう何人殺されたか分からない。そこに行って何かしたいのに」と悔しさに声を震わせた。
        東京都出身の清末さんは大阪大大学院生で、英国の大学に留学中。パレスチナ難民への支援などをしているNGO(非政府組織)「国際連帯運動」のメンバーとして、3月28日にベツレヘム入りした。
        イスラエル軍の攻撃が強まった今月1日、清末さんを含む約70人のメンバーはベツレヘム近郊のベイトジャラの難民キャンプを目指してデモ行進中、軍の装甲車と遭遇。メンバーは両手を挙げ、抵抗の意思がないことを示したが、その途端に銃撃が始まった。
        3発目の銃声と共に右太ももに激痛が走り、白い靴下がみるみるうちに真っ赤に染まった。近くの病院に駆け込み、銃弾の破片が食い込んでいることが分かったが、パレスチナ人医師は「取らなくても大丈夫。ここではみんな入れっぱなしだ」と応急処置にとどめた。
        3日まで滞在したホテルでも、窓には常に銃口が向けられ、カーテンも開けられなかった。イスラエル軍が街中の建物の給水タンクを壊し、電線を切断したため、トイレの水も流せない。街路には兵士がひしめき、食料の調達もできない。近くの民家では、子供たちが両親の遺体と共に閉じ込められているという。
        負傷する前にも、ホテル前の建物が被弾した。恐怖に泣き出す清末さんに、隣にいたパレスチナ人男性は「これが僕らの日常なんだ」と吐き捨てるように言った。難民キャンプで出会った子供に将来の夢を尋ねると「将来? そんなものないよ」という答えが返ってきた。
        一方で、笑顔でコーヒーを振る舞ってくれた家族もいた。道行く子供たちの明るい表情に救われた時もある。「あの子たちが希望を持てる世界を築きたい」。平和をおう歌する日本に無事帰り着いたら、清末さんは多くの人にパレスチナの現実を報告したいと考えている。【鈴木英生】(毎日新聞
        2002/04/04)
 

        イスラエル軍が報道陣に威嚇発砲=国境なき記者団

        【エルサレム7日ロイター】国際的なジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」は、ヨルダン川西岸で取材を行っている報道陣を狙い、イスラエル軍が威嚇目的で故意に発砲していると非難した。
        RSFのメナード代表によると、イスラエル軍がラマラに侵攻した3月29日以降、5人のジャーナリストが銃撃され負傷。また約40人が身柄拘束や強制排除、脅迫、負傷などの被害を受けているという。
        メナード代表はイスラエル政府が報道陣を敵視していると指摘。軍事行動を隠そうと躍起になっており、世界のメディアを侵害していると述べた。
        一方のイスラエル側はRSFの主張は一方的かつ反イスラエル的で根拠のないものであると反発した。(ロイター通信 2002/04/07)
 

        イスラエル 難民キャンプを空爆

        【エルサレム8日井上喜博】イスラエル軍は、ブッシュ米大統領の撤退呼び掛け後の7日もパレスチナ自治区への侵攻を続けた。米CNNテレビによると、激戦が続くヨルダン川西岸ジェニンでは難民キャンプをヘリコプターからのミサイルで空爆、多数の死傷者が出たもようだ。
        また、ロイター通信によると、ナブルス侵攻ではこの日だけでパレスチナ人12人が死亡した。
        一方、イスラエル放送などによると、レバノンを拠点とするイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラが7日夕、イスラエル北部のシャバー農場にある同国軍陣地を迫撃砲と対戦車ミサイルで攻撃し、イスラエル兵6人が負傷した。これに対し、イスラエル軍はレバノン南部に砲弾で反撃した。
        ヒズボラは6日にもイスラエル軍陣地に銃撃を加え、アラブ系イスラエル人5人が負傷するなど越境攻撃を活発化させている。イスラエル軍のパレスチナ自治区への侵攻作戦が続く中、戦線が北部国境地帯に広がる恐れが出てきた。(東京新聞
        2002/04/08)
 
 

        ジェニンの「数百人死傷」 イスラエル軍が認める

        【エルサレム岸本卓也】イスラエル軍報道官は12日朝、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニンの難民キャンプでの過激派掃討作戦で「パレスチナ人数百人が死傷した」と公式に認めた。イスラエル側は「戦闘での死者」と発表しているが、パレスチナ自治政府側は「虐殺」を主張し、国連に調査団派遣を要請した。一連の衝突収拾に向け、パウエル米国務長官が本格仲介に乗り出した矢先だけに、虐殺疑惑が交渉の行方を左右しかねい情勢だ。
        3日に始まった同軍侵攻に伴い、パレスチナ人武装集団との戦闘が連日続き、軍幹部は12日、パレスチナ人死者数を「約200人」と推定、パレスチナ筋も「150人以上」と言っている。だが、正確な犠牲者数は分かっていない。
        イスラエル軍は、ジェニンの難民キャンプを自爆テロ関与した疑いがあるイスラム原理主義組織「イスラム聖戦」をはじめとする過激派の重要拠点とみて、大量の戦車や兵士を投入して徹底した掃討作戦を展開していた。同難民キャンプでは武装したパレスチナ人が各拠点でろう城し、9日には過激派の仕掛けた爆弾で兵士13人が死亡するなど、今回のイスラエル軍の「守りの壁」作戦で最大の激戦地となっていたが、軍は11日、「ジェニンを制圧した」と発表し、数百人の死者の身元確認や埋葬作業に入ったという。
        虐殺疑惑に対してイスラエル軍は「一般市民を戦闘に巻き込む虐殺行為をするつもりならば、空爆した方がイスラエル兵の被害も少なくてすむ。武装勢力を確認しながら地上戦を行ったための犠牲者だ」と主張している。(毎日新聞
        2002/04/13)

        イスラエル軍の大量殺害を非難 国連人権委が決議採択

        【ジュネーブ15日共同】ジュネーブで続いている国連人権委員会は15日、イスラエル軍によるパレスチナ住民の「大量殺害」を非難する決議を賛成多数で採択した。アラブ諸国が提案し、人権委員会メンバーの過半数を構成する途上国が賛成に回った。
        決議は、イスラエルの軍事侵攻が「数百人に及ぶパレスチナ住民の死亡につながった」とした上で、イスラエルが「超法規的な処刑」「パレスチナ住民に対する拷問」「救急車への銃撃」に及んでいるとしている。
        人権委員会は賛成多数による決議採択が可能なため、アラブ諸国の主張がほぼ通った。決議に拘束力はない。(中日新聞 2002/04/16)
        Israelis try to counter claims of war crimes(Financial Times 2002/04/19)
        がれきの下に遺体が−−ジェニン難民キャンプルポ(毎日新聞 2002/04/20)
        絶望の街 イスラエル侵攻 ジェニン・ルポ(東京新聞 2002/04/20)
        「ジェニンで死者500人」
        パレスチナ自治政府・エラカト地方行政相、米に不信あらわ
        【エリコ(ヨルダン川西岸・パレスチナ自治区)井上卓弥】パレスチナ自治政府の対外交渉責任者として知られるエラカト地方行政相は21日、ヨルダン川西岸エリコの自治政府庁舎で毎日新聞と会見した。同氏はイスラエル軍による住民虐殺疑惑が高まる西岸ジェニンの難民キャンプですでに500人以上の死者が確認されたことを明らかにするとともに、イスラエル支持の姿勢を堅持する米国の仲介役としての資格に強い疑念を示した。
        国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が現段階で確認した同キャンプでの死者は45人とされている。だが、エラカト氏は「(21日段階で)523人の死亡が家族によって確認され、なお1600人が行方不明だ」と述べた。その上で、国連安全保障理事会が採択した真相究明のための国際調査団派遣に強い期待感を表明。「虐殺の事実を隠し通すことはできない。シャロン(イスラエル首相)を戦争犯罪に問うための重要な機会になる」と指摘した。
        また、イスラエル軍による大規模侵攻について「パレスチナ人が治安問題を受け持つ完全自治区をすべて破壊し、自治政府自体を崩壊させようとしている」と激しく非難。さらに、米国について、「シャロン(首相)を『平和の人』と呼ぶブッシュ米政権は、パレスチナ人が置かれた状況をまじめに心配しているとは思えない」と酷評。「米国は中東地域の安定を国益とみているが、こんなやり方ではイスラエル軍の(完全)撤退すら実現できない」と述べ、米国への不信感を隠さなかった。(毎日新聞
        2002/04/23)
        ホロコーストと比較だめ 中国に記事訂正要求
        【エルサレム25日共同】イスラエル外務省は25日、駐イスラエル中国大使を24日に同省に呼び、イスラエル占領地のパレスチナ人の苦難を第2次大戦中の欧州ユダヤ人の苦難と比較した中国国営通信新華社の記事に不満を伝え、中国外務省か当局の報道官が記事の訂正を出すよう求めたことを明らかにした。
        発表によると、外務省のガバイ次官補(アジア太平洋担当)は中国大使に、ナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)は「人類史上唯一無二の悲劇であり、比較に使うことはできない」などと指摘した。(共同通信
        2002/04/26)

        イスラエルの軍事作戦「国家テロだ」 ムバラク・エジプト大統領がテレビ演説

        【カイロ小倉孝保】ムバラク・エジプト大統領は24日、テレビ演説し、イスラエル軍によるパレスチナ自治区への軍事作戦に言及し、「イスラエルが行っていることは国家テロだ」と同国と平和条約を締結しているアラブ諸国としては異例の厳しい調子でシャロン・イスラエル政権を批判した。エジプト民衆の間ではイスラエル軍の攻撃を止められない自国指導者への批判が高まっており、こうした批判をかわす狙いとみられる。(毎日新聞
        2002/04/26)
        イスラエル、国連調査団を拒否 ジェニン虐殺疑惑
        【エルサレム森忠彦】イスラエル政府は28日の閣議で、ヨルダン川西岸パレスチナ自治区ジェニンの難民キャンプ虐殺疑惑に関する国連調査団の受け入れを拒否することを決めた。多数の住民を巻き込んだ大規模な軍事攻撃への中立的な調査を拒否する同政府の姿勢に国際的な批判が高まるのは必至。国連安保理は同日、緊急協議する。
        リブリン通信相は「調査団の任務や構成に問題が残る。イスラエル側が非難されるのは明らか」と、受け入れ拒否の理由を明らかにした。(毎日新聞
        2002/04/29)
 

        渦巻く憎悪 ジェニン難民キャンプ・ルポ(東京新聞 2002/05/02)

        「大半は普通の人…軍は撃ち続けた」 パレスチナ解放少年証言
        (東京新聞 2002/05/04)
        イスラエル軍、ジェニン難民キャンプで戦争犯罪の可能性=米人権団体
        【ブリュッセル3日ロイター】米人権団体、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、イスラエル軍がヨルダン川西岸、ジェニン難民キャンプで数百人のパレスチナ難民を大量殺害したとの証拠はないが、イスラエル軍が戦争犯罪を犯した可能性はある、とのリポートを発表した。
        このなかで、4月に発生した8日間にわたるジェニン難民キャンプへの攻撃でパレスチナ難民52人の死亡を確認したが、このうち22人が民間人だったと指摘した。
        そのうえで、「民間人の多くが故意、あるいは違法行為によって殺害された。イスラエル軍は民間人を人間の盾としたほか、無差別かつ過剰な兵力を行使した」と指摘した。
        一方、「難民キャンプで数百人のパレスチナ人を殺りくしたとの証拠は発見できなかった」と述べた。(ロイター通信 2002/05/04)
 

        パレスチナ人母子3人 イスラエル軍誤射で死亡

        【エルサレム5日=横村出】ヨルダン川西岸パレスチナ自治区ジェニン近郊の村で5日午後、パレスチナ人の母親と子ども2人が、イスラエル軍の装甲車からの発砲で死亡した。軍報道官は、移動中の車列の近くで不審な爆発があった際に、兵士が親子連れを誤射したことを認めた。
        また、イスラエル軍は4日から、パレスチナ自治区トルカレムに一時侵攻した。AFP通信によれば、イスラエル軍は5日、トルカレムの難民キャンプで機関銃を掃射し、18歳のパレスチナ人が殺害された。(朝日新聞
        2002/05/06)
 

        イスラエルへの非難決議を可決 国連総会

        【ニューヨーク8日=五十嵐浩司】国連総会は7日、中東問題で緊急協議を行い、イスラエルを非難する決議を賛成74、反対4で可決した。しかし、協議の最中にテルアビブ近郊で新たな自爆テロが起きたことを反映し、棄権が54カ国にのぼった。
        決議案はアラブ諸国を代表しスーダンが提出した。(1)ジェニンなどパレスチナの都市におけるイスラエルの行為を非難(2)イスラエルの現地調査団受け入れ拒否を非難(3)アナン事務総長に入手可能な情報に基づきジェニンなどについての報告を2週間以内にまとめるよう要請−ーなどの内容。
        採決では米国、イスラエルなどが反対に回り、欧州連合(EU)の全加盟国、日本などが棄権した。総会の決議は加盟国に対し強制力がない。(朝日新聞
        2002/05/09)
 

        少年3人 ガザで死傷 イスラエル兵発砲

        【エルサレム11日共同】イスラエルとガザ地区の境界にあるカルニ検問所付近で10日、イスラエル兵の発砲でパレスチナ人少年(14)一人が死亡、二人が重軽傷を負った。
        AP通信が伝えた病院当局者の話によると、負傷者の二人は直後に救急車で運ばれたが、残る一人は救急車が近づくことができず、11日朝になって遺体で発見された。
        負傷した少年の一人は、現場近くで遊んでいたところ兵士が突然発砲したと説明。イスラエル軍は不審者が威嚇射撃を無視して近づいてきたとしている。(中日新聞
        2002/05/12)

        パレスチナ少年 戦車砲撃で死亡

        【エルサレム16日=福田伸生】パレスチナ通信によると、15日夜、パレスチナ自治区ガザ中部の町デールバラフがイスラエル軍の戦車による砲撃を受け、17歳の男子が死亡した。(朝日新聞
        2002/05/17)
 
 

        パレスチナ人 子供3人死亡 外出禁止解除と勘違い…機銃掃射

        【エルサレム21日秦融】イスラエル軍が侵攻したヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ジェニンで21日朝、外出禁止が解かれたと勘違いして市場に出た6歳の女の子と12歳と6歳の兄弟が、イスラエル軍の機銃掃射で死亡した。
        イスラエルのハーレツ紙(電子版)によると、市場では他に男性1人が死亡、多数の住民が重軽傷を負った。ジェニン市長は「多くの市民が外出禁止が解除されたと勘違いした。食料の買い出しに市場に走ったところでイスラエル軍の銃撃を受けた」と話した。
        イスラエル軍はCNNの取材に「結果としてそうなった。調査中だが、兵士側に何か誤りがあったようだ」としている。
        ジェニンでは同日朝、イスラエル軍が民家を砲撃した際、隣家の14歳の少年が死亡している。自治区ガザでも同日朝、イスラエル側に越境しようとしたパレスチナ人労働者3人が検問所のイスラエル兵に射殺された。
        21日午後には、前日夜にユダヤ人入植地でテロの犠牲になった一家の葬儀に出席した入植者数人が、葬儀後にパレスチナ人が住むハワラ村の路上で銃を乱射、22歳のパレスチナ人男性が死亡した。同村の住人によると、入植者らは乱射の後、車3台の民家に放火したという。
        イスラエル軍は同日までにナブルス、ジェニン、トルカレム、カルキリヤ、ベツレヘムの自治区5都市を制圧している。軍は作戦をさらに拡大する見通し。(中日新聞
        2002/06/22)

        6歳児を射殺か イスラエル軍

 

 
 
 

        【ジェニン(ヨルダン川西岸)=AFP時事】ヨルダン川西岸のジェニン難民キャンプで26日、イスラエル軍部隊が石を投げ付けてきたパレスチナ人の子供たちに対して機関銃を発砲し、6歳の男の子が死亡した。医療関係筋が明らかにした。(日本経済新聞
        2002/06/27)
        難民キャンプの19歳男性を殺害 イスラエル軍
        【カイロ27日秦融】ヨルダン側西岸のパレスチナ自治区7都市を制圧しているイスラエル軍は27日、ナブルスに近いバラタ難民キャンプで19歳のパレスチナ男性を殺害した。パレスチナ側は、石を投げた男性に軍が銃撃した、と主張。軍は「武装した男を撃った」としている。
        7都市のうちヘブロンでは、26日からイスラエル軍がパレスチナ自治政府の建物を包囲。2日目に入ったこの日も戦車から激しい砲撃を加えている。(中日新聞
        2002/06/28)

        イスラエル軍の催涙ガス吸い14歳少年が死亡 ジェニン

        【エルサレム29日=川上泰徳】パレスチナ通信によると、ヨルダン川西岸のジェニン自治区のファラア難民キャンプで29日午後、パレスチナ人の少年(14)がイスラエル軍が撃った催涙ガスを吸い込んで窒息死した。この日、イスラエル軍の戦車が難民キャンプに侵攻した。(朝日新聞
        2002/06/30)

        母子ら3人死亡 ガザ

        【カイロ6日島田佳幸】パレスチナ自治区ガザからの報道によると6日、ガザにあるユダヤ人入植地ネッザリームの近くを走っていたタクシーが突然イスラエル軍の戦車砲を受け、母親(44)と2歳の娘が死亡した。病院の情報によると、運転手らほかの2人は無事。また、ガザ南部のハンユニス付近を歩いていた男性(44)もイスラエル軍の銃撃を受け死亡した。
        イスラエル軍当局は、いずれのケースについても、攻撃を行ったことを否定している。
        また、軍はヨルダン川西岸地区で再占領状態に置いているパレスチナの主要都市を引き続き外出禁止令下に置いている。(中日新聞 2002/07/07)

        イスラエルによる占領、ナチスの欧州侵攻より深刻=駐英サウジ大使

        【ロンドン9日ロイター】サウジアラビアのアルゴサイビ駐英大使は、ヨルダン川西岸およびガザにおけるイスラエルの占領は、ドイツ・ナチス時代に欧州が置かれた状況よりも悪い、と発言した。
        同大使は、手に入る武器だけを頼りに自衛する民間人に対し、軍事力を行使しているとしてイスラエルを批判。
        同大使は、「占領をめぐる戦争であり、第2次世界大戦時にドイツが欧州を占領した時よりも、よほど深刻だ」と指摘した。
        同大使は4月に、18歳の女性自爆テロ犯を賞賛する内容の詩を書いて批判を受けたことがある。(ロイター通信 2002/07/09)
 
 

        ガザ空爆で160人が死傷

        【ガザ23日ロイター】イスラエル軍は23日未明、F16戦闘機でガザ市内を空爆した。病院やハマスの関係者らによると、シャハダ氏のほか、子ども8人を含む14人の死亡が確認されたほか、少なくとも145人が負傷した。
        こうした中、パレスチナ自治政府のアブルデイナ議長顧問は、同自治政府が今回の空爆について国際刑事裁判所に提訴し、イスラエル軍幹部の責任を問うことを計画中だとしている。(ロイター通信
        2002/07/23)

        イスラエル軍、ガザ空爆で1トンの大型爆弾を使用

        【エルサレム24日=当間敏雄】イスラエル軍がイスラム原理主義組織ハマスの幹部を殺害するため23日実施したガザ空爆で、通常型ミサイルではなく1トンの大型誘導爆弾が使用されたことが24日までに明らかになった。イスラエル側各メディアが伝えたもので、過激派「暗殺」にこれほどの大型爆弾が使用されるのは極めて異例。空爆では子供9人を含む15人が死亡、150人以上が負傷する惨事となり、パレスチナ側のイスラエル憎悪が高まっているが、大型爆弾を使用した軍の対応に改めて批判が集中しそうだ。
        イスラエル軍は過激派活動家の殺害作戦に、破壊力の限定された武装ヘリの小型誘導ミサイルを使用するのが通例だった。また、特殊部隊の急襲、狙撃、仕掛け爆弾などで活動家殺害を図ってきた。
        しかし、報道によると今回使用されたのは通常、建物など構造物破壊のために用いられる大型爆弾。空軍のF16戦闘機から投下、幹部自宅のあるアパートを含めコンクリート造りの建物5棟が一瞬にして瓦礫の山となり、多数の市民が巻き添えとなった。
        空爆を認めたベンエリエザー国防相は23日、「情報では近くに民間人はいないはずだった」と述べ、民間人を狙う意図はなかったと強調した。
        しかし、ガザ市では23日、15人の葬列に30万人が参加、「イスラエルに死を」などと叫んで怒りを露にした。イスラエルでも強い批判の声が上がっており、同国の人権団体ベツェレムは「今回の攻撃は戦争犯罪とみなされる」との声明を出した。(読売新聞
        2002/07/24)

        ガザ空爆 幼児3人遺体発見

        【エルサレム24日=福田伸生】イスラム過激派幹部殺害を狙ったイスラエル軍の空爆で崩れ落ちたパレスチナ自治区ガザ市の住宅跡地で24日、幼児3人の遺体が見つかった。ガザの病院関係者がパレスチナ通信に語った。3人とも当初から絶望とみなされ、犠牲者15人の中に含まれていた。3人は6歳の女児、4歳と1歳の男児。近くに住んでいた姉弟とみられる。(朝日新聞
        2002/07/25)
 

        国連報告書 ジェニン難民キャンプ侵攻で医療活動の妨害を指摘へ

        【国連31日ロイター】国連は、8月1日に発表するイスラエル軍によるジェニンへの侵攻についての報告書で、パレスチナ側が主張する「虐殺」には触れないものの、侵攻後に援助組織や医療関係者の活動を妨げた点について、イスラエルの過失を指摘する見通し。複数の外交筋が明らかにした。
        報告書は、パレスチナ人がヨルダン川西岸ジェニンの難民キャンプ内に武器を大量に集めていた、と指摘すると見られている。イスラエル側は、この武器の備蓄を挙げジェニン難民キャンプへの侵攻の正当性を主張している。
        ある外交筋は、パレスチナおよびイスラエル双方が好意的に受け止めないと見られる事象を含んでいるとしたうえで、「確実にイスラエルの過失を指摘するものだが、双方が歓迎しない内容だと見られている」と述べた。
        同時に、「虐殺」があったとする結論が下されることはなく、そうした行為があったとする証拠もないと断定する見通し。(ロイター通信
        2002/08/01)
 

        ジェニン虐殺疑惑「証拠見つからず」 国連が報告書発表

        【ニューヨーク1日=福島申二】今年3月から5月にかけて、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区にイスラエル軍が侵攻した際、ジェニン難民キャンプなどで住民ら多数が殺害されたとされる「ジェニン虐殺疑惑」の報告書をアナン国連事務総長がまとめた。1日に発表された42ページの報告書は、イスラエルの軍事行動から「虐殺」を示す証拠は得られなかったとする判断を示した。
        報告は、ジェニンだけで約500人が殺害されたとするパレスチナ自治政府の主張は、証拠によっては立証されなかったと判断。パレスチナ側の犠牲については、3月下旬から5月上旬にかけての侵攻(再占領)によって、西岸全体で477人が死亡したと認定した。
        報告の中では「虐殺」の言葉は使用されなかった。パレスチナ側が難民キャンプに武器を集積していたとするイスラエル側の主張への判断は示さなかったが、一方でジェニンが自爆テロなどの「出撃基地」になっていたことを認めた。
        イスラエル軍がパレスチナ側を攻撃する際に、難民キャンプの民間人を「人間の盾」に使ったという疑惑には、多数の目撃情報があるとして可能性を否定しなかった。
        ジェニン虐殺疑惑をめぐっては国連安全保障理事会が4月に現地調査団の派遣を決議し、緒方貞子・前国連難民高等弁務官を含む調査団を組織した。だがイスラエルが受け入れを拒否したため現地入りできないまま解散。その後、総会の要請で事務総長が報告書を作成していた。
        とはいえ現地調査はなく、情報は主にアラブ諸国や非政府組織(NGO)、メディアなどに頼っており、目新しい事実はない。イスラエル側は情報や資料の提供は拒否した。(朝日新聞
        2002/08/02)
 

        国連のジェニン報告書、殺人行為を支持するもの=シリア

        【ダマスカス2日
        ロイター】シリアは、イスラエルによるジェニン難民キャンプへの侵攻に関して国連が発表した報告書について、米国の影響を受けた欺まんであり、イスラエルのシャロン首相によるパレスチナ人殺害を奨励するもの、との見方を示した。(ロイター通信
        2002/08/02)
 
 

        国連総会:イスラエル非難決議を採択 圧倒的多数が賛成

        【ニューヨーク上村幸治】国連総会は5日、中東問題を協議する緊急総会を開き、イスラエル非難決議を賛成114、反対4(米国、イスラエルなど)、棄権11で採択した。安保理決議と違って法的拘束力はないが、100カ国を超える圧倒的多数が賛成したことで、国際世論がイスラエルに厳しい見方をしていることが明らかになった。
        決議は南アフリカがまとめたもので、パレスチナや欧州連合(EU)も共同提案国に名を連ねた。イスラエル軍に対して、パレスチナ自治区から即時撤退するよう求めるとともに、医療・人道支援の要員がパレスチナ住民のいる地域にいつでも自由に入れるようにすべきだとした。
        同時に、イスラエルとパレスチナ双方による「市民へのあらゆる攻撃を非難する」という項目も書き込まれた。
        この日の総会は、国連がパレスチナ自治区ジェニン難民キャンプの虐殺疑惑に関する報告をまとめたのを機に開かれた。
        国連報告は、ジェニン疑惑について「虐殺」という言葉を使わず、虐殺があったとするパレスチナ側の主張を事実上、退けた。しかし、パレスチナの一般住民20人ほどが殺されたことは示唆している。
        イスラエルが、国連ジェニン調査団の受け入れを拒否し、最後まで調査に抵抗した経緯があり、総会ではアラブ諸国以外からも、厳しいイスラエル批判の声が出た。(毎日新聞
        2002/08/06)
 

        5人に1人が栄養失調 パレスチナ人の幼児

        ヨルダン川西岸とガザに住む5歳以下の子どもたちのうち、22%が栄養失調となるなど、パレスチナ人の健康状態が悪化していることが米国際開発局(USAID)の調査で7日までに明らかになった。
        調査報告書は、パレスチナ自治区での栄養失調の深刻化が「人道的な危機」と指摘。自治政府は「イスラエル軍の封鎖による食料不足が原因」とイスラエルを批判している。
        調査は6月、パレスチナと米国の大学が一千家族を対象に実施した。それによると、5歳以下の9%が急性の、13%が慢性の栄養失調。20%には貧血の症状がみられた。西岸よりガザの方が状況は深刻で、13%が急性の栄養失調という。家計についての調査では、半数以上が食料消費が減ったと回答し、収入がないことや軍の外出禁止令などを理由に挙げた。
        これに対して、イスラエル政府当局者は、多額の国際社会の援助を得ていながら、パレスチナ住民の生活改善に貢献しない自治政府の責任などと反論している。(共同通信
        2002/08/07)
 
 

        イスラエル、ガザに侵攻 投石の17歳少年射殺

        【エルサレム8日=小森保良】イスラエル軍は8日朝、パレスチナ自治区ガザ北部のベイトラヒヤに戦車などで侵攻した。戦車に投石したパレスチナ人の少年たちにイスラエル軍が発砲、17歳の少年が頭を撃たれ死亡した。同軍のベイトラヒヤへの侵攻は2日連続で、過激派摘発のため家宅捜索を続けている。(朝日新聞
        2002/08/09)
 

        ジェニンで虐殺はあった

        (日本ビジュアル・ジャーナリスト協会声明文 2002/08/10)
        イスラエル軍が銃撃、5歳児ら3人が死亡
        パレスチナ自治区ガザ南部のハンユニスで15日夕、ユダヤ人入植地ガネイタルの近くの農地に出ていたパレスチナ人に向けてイスラエル軍が銃撃し、5歳の男児が頭を撃たれて死亡、その祖父ら2人が負傷した。パレスチナ通信は、「イスラエル軍は理由もなく銃撃してきた」と報道、これに対し同軍は、パレスチナ側から銃撃があったので応戦したとしている。
        また、イスラエル放送によると、15日夜、イスラエル軍がガザ自治区中部のキスフィム検問所近くの防護壁に腹ばいで近づいているパレスチナ人2人に向けて銃撃し、殺害した。2人は武装し、近くにあったスーツケースの中から40キロの爆発物が見つかったという。(朝日新聞

        2002/08/16)

        パレスチナ少年を「盾」に イスラエル軍に国内から非難

        イスラエル軍が14日にナブルス自治区で、イスラム過激派ハマスの幹部を包囲攻撃で殺害した際、同幹部に投降を求める連絡役としてパレスチナ人の少年(19)が使われ、中の過激派から銃撃されて死亡したことで、軍による「人間の盾」使用が問題となっている。
        マーリブ紙によると、労働党左派のベイリン元法相は「深刻な道徳的退廃」と非難し、平和組織グシュシャロームは「深刻な国際法違反」との声明を出した。
        軍が自治区でパレスチナ人民間人を前に立たせて過激派の家宅捜索をしたり、投降を求めたりする方法は「隣人手段」という名で幅広く実施されていた。今春のジェニン侵攻でも軍が「人間の盾」を使ったことは今月初めに発表された国連の報告書でも指摘された。
        今春、イスラエルの七つの人権組織が、この方法は無関係の民間人を危険にさらすとして裁判所に中止を求める請願を出した。5月に軍が中止を約束したため、請願は取り下げられた。
        新たな批判に対して、16日付のイスラエル各紙によると、軍幹部には「兵士を危険にさらさず、パレスチナ人にも投降の機会を与える」と擁護の声が強い。軍は「必要最低限にとどめる」としつつも継続する方針という。(朝日新聞
        2002/08/17)
 

        英国のユダヤ教正統派主席ラビがパレスチナ占領を批判

        【ロンドン27日共同】英国のユダヤ教正統派主席ラビ、ジョナサン・サックス師は27日付の英紙ガーディアンとの会見記事で、ヨルダン川西岸とガザ地区の軍事占領を35年間続けているイスラエルの政策について、ユダヤ教の「深い理想と両立しない」と批判した。
        イスラエル政府に対してサックス師がこの種の警告を発したのは、1991年に在英ユダヤ人約28万人の事実上の指導者である主席ラビになってから初めてという。
        同師は、パレスチナ人の死体と一緒に笑いながら写真のポーズを取るイスラエル兵士の姿に「深い衝撃を受けた」と強調。「長引く紛争と希望の欠如は憎しみと無神経を生み、(イスラエルの)文化を汚染している」と語った。(共同通信
        2002/08/27)
 

        イスラエル軍ガザ侵攻 砲撃でパレスチナ人親子4人死亡

        イスラエル軍は28日深夜、パレスチナ自治区ガザ市近郊に戦車で侵攻し、民家を砲撃した。パレスチナ通信によると、50代の母親を含むパレスチナ人親子4人が死亡し、5人が負傷した。パレスチナ側の過激派組織が報復に出る可能性もあり、イスラエル軍の撤退合意に影響を及ぼしかねない情勢となった。
        イスラエル放送によると、現場はユダヤ人入植地の近くで、同軍が不審者を発見、追跡の途中で砲撃したという。(朝日新聞 2002/08/29)
 

        イスラエル:軍がパレスチナ人10人殺害 2人の子供も

        【エルサレム海保真人】イスラエル軍は31日から1日にかけて、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区の3カ所で子供2人を含む計10人のパレスチナ人を殺害した。イスラエル軍が活動家暗殺作戦で新たに子供の巻き添えを含む犠牲者を出したことになり、パレスチナ側は反発を強めるとみられる。
        イスラエル軍は31日、西岸自治区ジェニン近郊の村トゥバスで、パレスチナの武装集団「アルアクサ殉教者団」の活動家が乗っていたとみられる車を武装ヘリ2機でミサイル攻撃し、パレスチナ人計5人が死亡した。ロイター通信によると、死者には10代の若者2人と子供2人が含まれていた。パレスチナ側の情報によると、子供2人は、偶然、近くに居合わせた10歳前後の男女。このほか7人が負傷した。パレスチナは31日が学校の始業日で、イスラエル軍は西岸の多くの地区で外出禁止令を解いていた。
        さらに同軍は1日早朝にも、西岸自治区ヘブロン近郊のユダヤ人入植地近くでパレスチナ人4人を射殺した。軍によると、入植地への侵入計画を察知して待ち伏せていた。4人はワイヤーカッターなどを所持していたという。また、パレスチナ筋によると、同日、イスラエル軍がジェニン難民キャンプに侵攻した際の銃撃戦でも、16歳の少年が射殺された。(毎日新聞
        2002/09/01)
 
 

        民間人犠牲は「運が悪かった」 イスラエル国防相

        自爆テロなどに対する報復攻撃でパレスチナの民間人が相次いで死亡した事態を受けて内部調査を進めていたイスラエル軍は3日、ベンエリエゼル国防相に予備調査の結果を報告した。内容は明らかになっていないが、国防相は報告を受けて「一連の出来事は、運が悪かったということだ」と述べ、軍の作戦には問題がなかったとの判断を示した。(朝日新聞
        2002/09/04)
 

        イスラエル軍がパレスチナ人少年らを銃撃、4人負傷

        【ジェニン(ヨルダン川西岸)7日ロイター】ヨルダン川西岸北部ジェニンで、イスラエル軍の装甲車が、投石していたパレスチナ人少年の一団を銃撃し、4人が負傷した。うち1人は重傷という。パレスチナ人の目撃者や医師らが語った。
        イスラエル軍はジェニン市内を巡回中、少年らに向けて機関砲を発射し、11―15歳の少年4人が負傷した。
        4人は病院に収容されたが、うち1人は胸部と肝臓に受けた傷の手術後、容体が悪化しているという。
        イスラエル軍筋は、パレスチナ武装勢力の攻撃を受けて、同軍部隊が銃撃を行った、としている。(ロイター通信 2002/09/07)

        10歳の子ども、イスラエル兵に撃たれ死亡

        【エルサレム19日=堀内隆】ヨルダン川西岸自治区ラマラで19日、10歳の子どもがイスラエル兵に撃たれ死亡した。パレスチナ自治政府筋によると、ほかの子どもと通りで遊んでいる際に、イスラエル軍の戦車から銃撃を受けたという。ラマラには17日から外出禁止令が出ていた。イスラエル軍広報官は、銃撃の事実を認めた。(朝日新聞
        2002/09/20)
 

        ガザ南部で装甲車爆破、パレスチナ人少年が銃撃戦で死亡

        パレスチナ自治政府筋によると、ガザ自治区南部のラファ近郊で20日、イスラエル軍の装甲車が爆破された。車両を回収しに来たイスラエル兵とパレスチナ人の間で銃撃戦になり、イスラエル兵に投石した14歳の少年が銃撃されて死亡した。イスラエル兵2人も負傷した模様だ。
        爆破は自治区でのイスラエル軍による過激派掃討作戦への報復と見られる。(朝日新聞 2002/09/21)

        アラファト議長支持のデモ、広がる

        イスラエル軍、4人射殺−−パレスチナ自治区

        【エルサレム海保真人】イスラエル軍によるアラファト・パレスチナ自治政府議長の隔離・監禁が続く中、21日から22日にかけて議長を支援するパレスチナ人のデモがヨルダン川西岸とガザで広がり、一部でイスラエル軍と衝突、4人が射殺された。デモは自治区全土で拡大する気配だ。一方、アラファト議長はアラブ諸国の首脳らに相次いで電話をかけ、国際社会の介入を訴えた。
        数千人規模のデモは、議長府のあるラマラをはじめトゥルカルム、ナブルスなどで、外出禁止令を無視して起こり、一部若者はイスラエル軍の戦車に投石、兵士は発砲で応酬した。この結果、18歳の男性などパレスチナ人4人が死亡、約30人が負傷した。
        アラファト議長の支持基盤でパレスチナ解放機構(PLO)最大組織のファタハは21日、イスラエル政府と軍を非難し、市民に議長への支援を呼び掛ける声明を発表した。(毎日新聞
        2002/09/23)

        乳児含むパレスチナ人7人死亡 イスラエル軍との衝突で

        26日未明から朝にかけてパレスチナ自治区の各地で起きたイスラエル軍とパレスチナ人との衝突で、生後14カ月の乳児を含むパレスチナ人7人とイスラエル兵1人が死亡した。ガザ北部で死亡したパレスチナ人に過激派ハマスの軍事部門指導者モハメド・デイフ氏が含まれていたとの情報もある。
        自治政府筋によると、イスラエル軍は26日午後、ガザ自治区北部で乗用車を武装ヘリで攻撃、3人が死亡した。またパレスチナ通信によると、西岸自治区ヘブロンで、乳児がイスラエル軍が撃った催涙弾で死亡したという。(朝日新聞
        2002/09/26)
 

        インティファーダ2年 軍・デモ隊衝突 17歳少年死亡

        【エルサレム28日=堀内隆】パレスチナ自治区ガザ北部のネツァリム入植地近くで28日、第2次インティファーダ(民衆蜂起)2周年を記念するデモ隊とイスラエル軍が衝突し、自治政府筋によると17歳の少年1人が死亡、6人が負傷した。
        衝突を取材していたパレスチナのテレビ局のカメラマンが軍に拘束されたとの情報もある。またガザ南端ラファでは同日朝、過激派「アルアクサー殉教者軍団」の活動家とみられる男性がイスラエル軍の戦車の砲撃を受けて死亡した。(朝日新聞
        2002/09/29)
 

        イスラエル軍、投石した15歳少年を射殺

        ヨルダン川西岸ナブルス──当地で5日、15歳のパレスチナ人少年アメル・ハシェム君が、イスラエル軍に撃たれて死亡した。パレスチナ自治政府筋によると、少年はイスラエル兵に投石していたという。
        イスラエル軍は、「投石する群集を抑止するために発砲したが、人をねらってはいない」と説明している。
        当地ではさらに同日、イスラエル兵が外出禁止令違反のタクシーに発砲し、近くにいた12歳の少年に重傷を負わせた。
        ナブルスでは5日にも、17歳の少年がイスラエル兵に撃たれて死亡しており、過去2週間のうちに当地でイスラエル軍に殺された10―15歳のパレスチナ人は4人。殺された成人パレスチナ人は2人となった。(CNN/AP/REUTERS
        2002/10/05)
 

        住民12人が死亡 イスラエル軍のガザ攻撃

        パレスチナ自治区ガザ──イスラエル軍は6日未明、ガザ地区のハンユニス難民キャンプをミサイルなどで攻撃した。パレスチナ赤新月社によると、この攻撃で女性や子どもを含む住民12人が死亡、約100人が負傷した。
        目撃者によると、イスラエル軍は戦車やヘリ、ブルドーザーなどによる攻撃を数時間にわたって続行、住民の男女2人が銃撃を受けて死亡した。さらに夜明け近くになって、攻撃が終わったと思った住民200人余りがモスク(イスラム礼拝堂)周辺に集まってきたところへイスラエル軍ヘリからミサイルが撃ち込まれ、子どもを含む12人が死亡したという。
        ハンユニスはイスラム原理主義組織ハマスの拠点とされる。イスラエル軍は武装グループからの砲撃に対応したと話しているが、パレスチナ自治政府のエレカット地方自治相は「到底許される行為ではない」と強い非難を表明した。
        パレスチナの情報筋によると、この攻撃による負傷者が運び込まれた病院もイスラエル軍からの攻撃を受け、2人が負傷した。イスラエル軍は、病院付近から迫撃砲が発射されたため反撃したと説明している。(CNN/REUTERS
        2002/10/07)
 

        イスラエル軍、市民にミサイル 10人死亡、100人以上負傷 ガザ

        【エルサレム支局】パレスチナ自治区ガザ南部のハンユニスで7日未明、イスラエル軍のヘリコプターが市民に向けミサイル1発を発射。市民10人が死亡、100人以上が負傷した。
        同軍は同日未明、戦車約40両とヘリコプターでハンユニスに侵攻。目撃者によると、早朝の礼拝のためにモスク(イスラム礼拝堂)に向かう市民に、ヘリがミサイルを発射したという。
        同軍当局はミサイル攻撃についてコメントしていないが、「ハンユニスへの侵攻は限定的なものだ」と主張している。(毎日新聞 2002/10/07)
 

        パレスチナ2少年が銃撃受け死亡 ガザ

        パレスチナ自治区ガザ南端のラファ難民キャンプで9日、12歳と18歳のパレスチナ人少年2人がイスラエル軍の銃撃を受け死亡した。イスラエル軍は過激派摘発のために難民キャンプに入り、「武装勢力から銃撃を受けたため応戦した」としている。(朝日新聞
        2002/10/10)
 
 

        イスラエル兵に10歳パレスチナ少女射殺される

        【エルサレム9日=当間敏雄】パレスチナ自治区ガザからの情報によると、ガザ南部のラファで8日、10歳のパレスチナ人少女がイスラエル軍兵士に撃たれて死亡した。軍の戦車やブルドーザーに向かって投石していたパレスチナ人の若者らにイスラエル兵が発砲、自宅近くにいた少女が撃たれたという。一方、ガザ南部ハンユニスでの7日の軍の攻撃による死者は8日、重体だった2人が死亡したため計16人となった。パレスチナ側は同攻撃を「虐殺」と非難したが、イスラエルのシャロン首相は8日、「死者のほとんどはテロリストで、作戦は成功だった」と語った。(読売新聞
        2002/10/10)

        パレスチナ:自治区の若者2人が死亡 イスラエル軍の銃撃で

        パレスチナ自治区からの情報によると、ヨルダン川西岸の自治区トルカレムで12日夜、パレスチナ人の若者がイスラエル軍戦車からの銃撃を受けて死亡した。
        トルカレム中心部には同日夜、軍の戦車が展開。軍はパレスチナ人から攻撃を受けたため応戦したと説明している。
        一方、ガザ地区南部の自治区ハンユニスでも同日、パレスチナ人の若者がイスラエル兵に射殺された。
        パレスチナ側はこの若者が農作業をしていたとしているが、軍は現場には以前爆弾が仕掛けられたことがあり、不審な人影が見えたため射殺したと主張している。(エルサレム共同)(毎日新聞
        2002/10/13)

        パレスチナ:イスラエル軍の攻撃で4歳男児が死亡、25人負傷

        【エルサレム海保真人】ガザ南部のパレスチナ自治区ラファで13日朝、イスラエル軍が民家2軒を破壊し、4歳のパレスチナ人男児が巻き添えになり死亡、ほか25人が負傷した。
        同軍は民家2軒がラファとエジプト側を結ぶ武器密輸トンネルに関与したとみて爆破したが、爆発で近隣の民家の壁も崩れ、男児は下敷きになったという。
        また、これに先駆けた侵攻の際、抵抗したパレスチナ人1人がイスラエル軍に射殺された。
        一方、ガザ近くのイスラエル領イェブルでは同日、敷地内に侵入しようとた武装パレスチナ人2人が、イスラエル兵との銃撃戦で射殺された。
        パレスチナ自治区では12日にもガザと西岸トゥルカルムで、パレスチナ人計2人が射殺された。(毎日新聞 2002/10/13)

        イスラエルの人権団体、「死の外出禁止令」を非難

        【エルサレム16日ロイター】イスラエルの人権団体は、ヨルダン川西岸での外出禁止令施行に向けたイスラエル軍による発砲は正当化される行為でないと非難した。
        この団体「B'Tselem」は、軍による発砲で16歳以下の児童12人を含むパレスチナ人15人が死亡したとしている。
        イスラエル軍は、この人権団体の主張を否定し、兵士は生命が危険にさらされたときのみ発砲するよう命じられているとした。
        同団体は、ヨルダン川西岸における外出禁止令は、地域の教育、福祉、保健システムに悪影響を与え、経済に損害を与えている、と述べた。
        また、同団体は、「死の外出禁止」と題された35ページにわたる報告書のなかで、イスラエル軍兵士が、生命に危険がない時でも、外出禁止令に違反するパレスチナ人に発砲している、と述べた。(ロイター通信
        2002/10/16)

        イスラエル軍侵攻 ガザに戦車 8人が死亡

        【エルサレム=堀内隆】パレスチナ自治区ガザ南端のラファ難民キャンプに17日、イスラエル軍の戦車が侵攻し、自治政府筋によるとパレスチナ人8人が死亡、100人以上が負傷した。死者には10歳の少女や11歳の少年が含まれているという。
        現地からの情報によると、ラファで新たな監視塔を建てようとしたイスラエル軍にパレスチナ人が投石したのが発端で衝突が起きた。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が建設、運営する小学校も攻撃を受けたという。(朝日新聞
        2002/10/17)
 

        イスラエル侵攻 住民7人を射殺 ラファ難民キャンプ

        【カイロ17日秦融】パレスチナ自治区ガザからの報道によると、イスラエル軍の戦車がエジプト国境に近いラファ難民キャンプに侵攻、国連パレスチナ救済事業機関の小学校や民家に機銃掃射し、住民7人が死亡、40人が負傷した。死亡は10歳の少女や2人の女性らすべて市民とみられる。
        軍はパレスチナ武装グループの発砲が発端としている。(中日新聞 2002/10/18)
 

        イスラエルが「戦争犯罪」 アムネスティが報告書

        【エルサレム4日共同】国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)は4日、パレスチナ過激派掃討のためイスラエル軍がヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルスとジェニンで今春行った軍事作戦で「戦争犯罪」があったとする報告書をまとめた。
        報告書は、作戦中に軍による「正当化できない殺害」や「拘束した者への虐待行為」があったと指摘。軍が救急車や人道団体の現場到着を拒んだ例なども紹介している。
        さらに、軍の行為の一部に「国際法に違反する犯罪行為だった明確な証拠がある」とし、透明性のある公平な調査を行うようイスラエル政府に要求している。
        軍は報告書の詳細を検討中としている。軍はこれまで、作戦は過激派のテロに対する自衛が目的で、民間人殺害も戦闘地域で行われた行為と釈明していた。(共同通信
        2002/11/04)
 

        イスラエル軍が若者2人を射殺 パレスチナ自治区

        【エルサレム海保真人】ガザ南部のパレスチナ自治区ラファで5日夕、パレスチナ人の若者2人がイスラエル軍に射殺され、約20人が負傷した。パレスチナ側は「イスラエル軍の侵攻に対し投石したため殺傷された」と主張しているが、イスラエル軍は「若者らが機関銃を撃ったため応酬した」と言っている。(毎日新聞
        2002/11/06)
 

        イスラエル兵銃撃でパレスチナ2歳男児、父手中で死亡

        【エルサレム12日=当間敏雄】ガザ地区南部のパレスチナ自治区ラファで11日、屋外で父親に抱かれていた2歳のパレスチナ人男児がイスラエル兵士の銃撃を受け、死亡した。住民らはユダヤ人入植地を警備している兵士が突然、住宅地に向けて発砲したと話しており、軍側は事実関係を調査中としている。
        一方、イスラエル放送などによると、同国軍は11日夜、イスラエル人5人が犠牲となったキブツ(集団農場)での銃乱射テロを受け、同キブツに近いヨルダン川西岸パレスチナ自治区のトゥルカレムなどで、パレスチナ過激派の大規模な掃討作戦を実施することを決めた。(読売新聞
        2002/11/12)
 

        銃撃戦に巻き込まれ幼児死亡…パレスチナ自治区

        【エルサレム14日=当間敏雄】ガザ地区からの情報によると、エジプトとの境界に近いガザ地区南部のパレスチナ自治区ラファで13日、2歳のパレスチナ人男児がイスラエル軍兵士の銃撃を受けて死亡、母親も負傷した。軍側は、対戦車ミサイルで攻撃を受けたため応戦したとしており、銃撃戦に巻き込まれた模様。ラファでは11日にも2歳のパレスチナ人男児が軍の銃撃で死亡したばかり。(読売新聞
        2002/11/14)
 
 

        イスラエル軍、トルカレムでパレスチナ人5人を殺害

        【トルカレム(ヨルダン川西岸)19日ロイター】ヨルダン川西岸トルカレムで発生した武力衝突で、パレスチナの武装組織メンバー1人がイスラエル軍に殺害され、通行人4人も死亡した。
        目撃者や病院関係者によると、イスラエル軍は、指名手配を受けていたタレク・アルザガル容疑者を追跡して、東部からトルカレムに戦車で侵入し、アルアクサ殉教旅団のメンバーらと交戦した。
        イスラエル軍は同容疑者を殺害したが、同時に、13歳の少年、民間の警備員、地元住民2人が死亡したという。ほかにパレスチナ人15人が負傷した。
        イスラエル軍は、これについてコメントしていない。(ロイター通信 2002/11/19)

        イスラエル軍、国連機関職員の射殺認める

        【エルサレム23日ロイター】イスラエル軍は、ヨルダン川西岸で国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の英国人職員、イアン・フック氏を射殺した事実を認めた。
        イスラエルの一部ラジオ局は、フック氏が持っていた携帯電話を兵士が武器と誤認して射殺されたと報じていた。
        軍が発表した調査報告書によると、パレスチナ人武装勢力が22日、UNRWA事務所内や付近の路地からイスラエル部隊に発砲。事務所内で銃のようなものを所持する人物を兵士2人が目撃し、射殺したという。
        UNRWAの広報担当者によると、フック氏は当時、銃撃戦をいったん中止して職員と付近住民を避難させるよう、イスラエル側に再三申し入れていた。
        UNRWA側は独自の調査に基づき、事務所内からの発砲は事実無根として、24日にニューヨークからUNRWAの調査担当者が到着すると発表した。
        一方、国連は救急車の到着を遅れさせたとして、イスラエル軍を公式に批判した。(ロイター通信 2002/11/23)
 
 

        パレスチナ紛争の死者は計2612人に

        【エルサレム27日=当間敏雄】パレスチナとイスラエルの武力衝突が始まった2000年秋以来、イスラエル軍攻撃やパレスチナ過激派の自爆テロなどによる死者数が双方で計2600人以上となったことが26日、AP通信の独自集計で分かった。
        同通信が病院や遺族などを通じて再調査、集計したもので、パレスチナ側の死者は1934人、イスラエル側は678人にのぼり、計2612人に達した。死者にはテロで死亡した外国人や爆弾を準備中に爆死したり、イスラエルへの「内通者」とされて殺害されたパレスチナ人も含まれている。
        18歳未満の死者はイスラエル人が71人、パレスチナ側は265人(自爆テロなど実行者を除く)だった。イスラエル側の45%は自爆テロの犠牲者で309人だった。
        死者統計は、テロや軍攻撃後、数週間以上たってから死亡する例もあり、双方当局、民間団体の集計でもばらつきがある。事件直後の死者数を主に集計したロイター通信の統計ではパレスチナ人少なくとも1678人、イスラエル人同662人で、合計で少なくとも2340人となっている。(読売新聞
        2002/11/27)
 

        イスラエル:ガザ侵攻の際、国連の食糧倉庫を爆破

        イスラエル軍が11月30日深夜にガザ地区北部に侵攻した際、国連の食糧倉庫を爆破していたことが2日、明らかになった。軍は国連施設の表示があるジャバリアの食糧倉庫を捜索後、ダイナマイトで爆破。EUなどが援助した小麦やコメなど537トン、約4万3000人分が被害を受けた。
        WFPはイスラエル政府に、人道援助の原則を守るよう要求。事件の調査と約27万ドルに及ぶ被害補償を求めた。(エルサレム共同)(毎日新聞
        2002/12/03)

        パレスチナ:95歳女性をイスラエル軍兵士が射殺

        【エルサレム海保真人】ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラの近郊で3日、タクシーに乗っていた95歳のパレスチナ人女性が、警戒中のイスラエル軍兵士に射殺された。パレスチナ側によると、この2年2カ月余の衝突で最高齢のパレスチナ人犠牲者という。
        女性はラマラの北にある村からラマラ市街へ、孫のプレゼントを買おうと向かっていた。普段使う道がイスラエル軍に封鎖されていたため、タクシーがわき道へう回し走ったところ、通行を阻止しようとした兵士に背中を撃たれ死亡した。同乗していた他の客2人も負傷した。パレスチナ自治政府のエラカト地方行政相は「この冷血な戦争犯罪的な殺害を非難する」と抗議した。一方、イスラエル軍は「車が制止命令を振り切ったため、撃った」と釈明したが、イスラエル・メディアによると、撃った兵士は1人で銃弾17発を発砲したといい、軍は内部調査を始めた模様だ。(毎日新聞
        2002/12/04)

        パレスチナ:イスラエル軍のガザ侵攻で市民含む10人が死亡

        【エルサレム海保真人】イスラエル軍は6日未明、ガザ中部のパレスチナ自治区ブレイジ難民キャンプに戦車などで侵攻、武装ヘリのミサイル攻撃や銃撃戦などでパレスチナ人10人が死亡、12人が負傷した。死者には巻き添えの市民も含まれ、アラファト・パレスチナ自治政府議長は「パレスチナ人に対する虐殺だ」とイスラエルを非難した。
        イスラエル軍は過激派掃討作戦の一環として侵攻、武装したパレスチナ人がこれに抵抗し銃撃戦となった。同軍は武装集団に対し武装ヘリでミサイル攻撃し、これが市民の巻き添え犠牲を招いた模様だ。
        パレスチナ側によると、死者10人のうち女性を含む7人は一般市民だった。一方、イスラエル軍は、死者の大半はイスラム原理主義組織「ハマス」の活動家4人を含む武装集団だと主張している。(毎日新聞
        2002/12/07)

        パレスチナ:イスラエル軍侵攻で国連職員2人も死亡

        【エルサレム海保真人】ガザ中部のパレスチナ自治区ブレイジ難民キャンプで6日未明に起きたイスラエル軍侵攻で、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のパレスチナ人職員2人が巻き添えで死亡したことが分かった。また、死者は計10人に上った。
        UNRWAガザ本部によると、地元の学校職員の男性(31)は自宅の庭でイスラエル軍によるミサイル攻撃の巻き添えとなり、教諭の女性(32)は自宅内で武装ヘリの機銃掃射を受けて、それぞれ死亡した。先月22日にはUNRWAの英国人職員がヨルダン川西岸のジェニン難民キャンプでイスラエル兵に撃たれて死亡したばかりで、UNRWAはイスラエルに対し改めて抗議する方針という。
        死者のうち大半は武装メンバーとみられるが、この日はイスラム教徒のラマダン(断食月)明けの祝祭日に当たり、パレスチナ側は激しく反発している。アラファト自治政府議長も「パレスチナ人に対する虐殺で、イスラエルによるテロリズムだ」と非難した。(毎日新聞
        2002/12/07)

        パレスチナ母子4人死傷…ガザのユダヤ人入植地

        パレスチナ自治区ガザからの情報によると、ガザ地区南部のユダヤ人入植地ラフィアヤム付近で8日夜、イスラエル兵の銃撃を受けてパレスチナ人女性(41)が死亡、この女性の子供3人が重傷を負った。
        4人は入植地近くの道を歩いて自宅に戻る途中銃撃を受けたという。別の入植地に侵入を図った武装パレスチナ人らが兵士の発砲を受けて逃走する事件があり、母子を過激派と誤認したとみられる。(エルサレム支局)(読売新聞
        2002/12/10)

        イスラエル、ジェニン難民キャンプ記録映画を上映禁止に

        【エルサレム11日ロイター】イスラエル映画当局は、イスラエルによるジェニン難民キャンプ攻撃を描いたドキュメンタリー映画の上映を禁止した。
        処分を受けたのは、イスラエルのアラブ系俳優で監督のムハンマド・バクリの問題作「Jenin, Jenin」。
        当局は同作品について「2年間のパレスチナ暴動に対する一方的で片寄ったプロパガンダ映画」とした上で、大衆の感覚に訴えて、イスラエル兵士が組織的かつ故意に戦争犯罪を行っているような誤解を招く可能性があると説明した。
        バクリ監督は、上映禁止の破棄を求めて最高裁に訴えを起こす意向。(ロイター通信 2002/12/11)

        パレスチナ:少年5人がイスラエル兵に射殺される

        【エルサレム海保真人】パレスチナ自治区ガザ北部とイスラエル領との境界で、パレスチナ人少年5人が金網を乗り越えイスラエル領に入ったところをイスラエル兵に射殺されたことが、12日、分かった。
        ガザからの情報によると、5人はいずれもガザ南部ハンユニスに住む15〜16歳の親せき同士で、武器などは持っていなかった。出稼ぎ仕事をしようと、11日深夜、イスラエル側に忍び込んだ可能性があるという。
        一方、ガザでは12日、武装したパレスチナ人2人がイスラエル軍に射殺された。また、ヨルダン川西岸ヘブロンのユダヤ人入植地近くでは同日、警護役のイスラエル兵男女2人が、武装したパレスチナ人に射殺された。(毎日新聞
        2002/12/13)
 

        イスラエル軍発砲、パレスチナの少女死亡

        【ガザ19日ロイター】パレスチナ自治区ガザで、イスラエル軍が発砲し、自宅の窓を開けた11歳のパレスチナ人少女が死亡した。
        少女の家族らによると、事件が発生したのはガザ南部のラファ難民キャンプで、イスラエル軍兵士とパレスチナ人の間で日常的に衝突が発生する地域。
        エジプト国境に近いイスラエル軍駐屯所から発砲されたが、発砲の理由になるような挑発行為はなかったという。
        イスラエル軍筋は、撃たれた少女についての情報を有していないとした一方で、パトロール隊が、パレスチナ人と銃撃戦になったことを明らかにした。(ロイター通信
        2002/12/19)
 

        イスラエル軍がベツレヘムに再び侵攻、パレスチナ人7人が死亡


        【ベスレヘム(ヨルダン川西岸)26日ロイター】イスラエル軍がヨルダン川西岸を攻撃し、パレスチナ人7人が死亡した。同軍は、クリスマスの間だけ一時的に撤退していたベツレヘムに再度侵攻し、夜間外出禁止令を再び発令した。
        同軍は、ベツレヘムで買い物をしていたパレスチナ人らに催涙ガス弾を発砲、拡声器で帰宅を命じ、キリストの誕生にちなんだ聖誕教会の前でパトロールを再開した。
        イスラエル軍筋は、「軍事行動上の理由から、少し前に夜間外出禁止令が再び発動された」と述べた。(ロイター通信 2002/12/26)

        パレスチナ:イスラエル兵が少年と少女を射殺

        【エルサレム海保真人】ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区トゥルカルムで29日、11歳のパレスチナ人少年がイスラエル兵に頭を撃たれて死亡した。
        少年は学校からの帰宅途中だった。当時、現場ではパレスチナの若者がイスラエル軍に投石したため、兵士が銃撃していた。銃撃の際、もう1人の少年も負傷した。
        一方、ガザ南部の自治区ハンユニスでは28日、自宅近くの墓地で遊んでいた9歳のパレスチナ人少女が、イスラエル兵に頭を撃たれて死亡した。イスラエル軍は当時、パレスチナ側から銃撃があったため応戦したと言っている。(毎日新聞
        2002/12/29)
 
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