またよく知られているこの宗教の特徴については改めて書くことはしない。私が面白いと思ったのは、この人が、「フリーメーソンである」と言う事が不名誉な事としておられたと言う点である。もし、スミスとヤングにとってフリーメーソンであると言う事が不名誉な事であるなら、私は喜んで謝罪する。モルモンに限らず、エホパの証人にせよ、プロテスタントにせよ、カトリックにせよ、私が「フリーメーソンで ろう」と書いてそれが「不名誉だ」として抗議されるなら、私はその方の所に行って謝罪し、手を取り合って喜ぶであろう。
事実、ある有名な伝道者はアメリカの『クリスチャンニュース』紙の「あなたはフリーメーソンですか」という質間に対して、「違う」と答えたが、フリーメーソンが悪いものだと思うかという質間には答えなかった。この方の質間には次ぺージのフリーメーソンの記章を胸に付けたブリガム・ヤングの写真を私は持っていることを申し上げておく。エホパの証人とモルモン教はその発生が極めて似ているのだが、そのスタイルは非常に違う。前者はその国の指導者を立て、信徒の伝道活動に重きを置くのに比べて、後者はアメリカの、それもユタ州出身の若者が指導者であり、伝道者である。
それには実は訳がある。モルモン教には全く別の目的があるのだ。モルモン教会についてはそ
の成立の過程と教えがあまりにもミステリアスなので、それに気をとられて、実際のモルモン教会が何をしているのかが分からないでいる。今、日本のテレビに毎日のように顔を見せる外人タレントはなぜかモルモン教徒が多い。私のわずかな調査で、あえて言うが彼らの幾人かはCIAのエイジェントに間違いない。モルモン教会のもう一つの顔は情報機関である。ユタ州ソルトレイク市にある本部の地下は、核攻
撃にも耐えられる巨大なシェルターになっていて、そこには世界最大のコンピューターの一つがある。
このコンピューターには世界の人口の半数以上の情報が入っている。日本を始め、世界各地に張り巡らされた(モルモン)教会の網はイルミナティの情報機関である。優秀な若者が選抜されて、伝道師の服装をしながら情報収集に当たっている。以下にモルモン教会について箇条書きに述べて見る。
モルモン教の指導部には次のような組織がある。ただし名称は私の訳とは違っているかもしれない。
総裁一名
副総裁二名
総裁七○人議会七○名
第一七○人議会七○名
第二七○人議会七○名
エホバの証人と同じようにモルモン教も指導部と一般信徒の間にははっきりした区別があり、教会は信徒の霊的、現世的生活の両方を束縛する。元モルモン・メーソンだった人によると、全ての総裁は預言者と呼ばれているがフリーメーソンである。これは確実な情報であり多くの証言者があるのだが、その名前を明かす 事は出来ない。
だからクリスチャンの間で有名なフリーメーンン三三階級のノーマン・ヴィンセント・ピールが多くのモルモンの総裁の友人であり、現在の(前かも知れない)総裁預言者スペンサー・W‐キンベルの八五歳の誕生日のメイン説教者であり、ピールがキンベルを「真のキリストの預言者であり、偉大な神の人」とほめたたえた理由がわかるのである。
ピールとその弟子たちの「可能性思考」を後生大事に敬うキリスト者はこの事実をよく考えるべきである。モルモン教の指導部とCIA、ロスチャイルド、ニュー・エイジの間には深いつながりがある。信頼すべき筋によるとイギリスにある〃力の中心〃(ロスチャイルドの事)からモルモン教指導部には、常に直接、使者が派遣されているという。他にもこの使者はユネスコ、情報機関からのルートもある。
フリーメーソン三三階級ブランチャードの本によれば、メーソンの最高権威がメーソンとモルモン教は基本的に同じ制度であると言っている。「二つの制度は形式的にも実際的にも同じものである」。またメーソンの優秀な著者であるマービン・H‐ホーガンも「メーンンとモルモン教の教義、神学、道義は同じものだ」と証言している。これらは多くの証言者のほんの一部にすぎない。
さらにモルモン教はニューエイジと結び付いている。それはまた魔術、サタン礼拝、オカルトなどにも関連している。一部のモルモン教会では魔術の儀式も行われている。これは最高階級からの命令による。モルモン教会の財政的援助はロスチャイルド家から出ている。ユダヤ人フリーメーソンの組織ブナイ・ブリスがこれら全ての実際的指導、訓練、伝達を行っているらしい。言うまでもない事だが、ユタ州では行政はモルモン教会の意向に反しては行われない。CIAとFBIがモルモン教会と堅く結び付いていることはユタ州ではよく知られたことである。
CIAとFBIはユタ州でよく人員の募集を行う。またモルモン教の信者にはこれらのエイジェントが多い。もちろんフリーメーソンがこれらの団体の多くの部署にいる。一例として、モルモン教会の国際PRを担当しているロパート・R‐ミューレン社はCIAのフロントである。モルモン教会と統一教会は反共の共通点で協力体制に入った。この二つの宗教は、非常に違っているようで実は似ている。まずジョセフ・スミスも文鮮明も天使とキリストの訪問を受けたと言う。そして教会を〃回復〃するぺく使命をうけた。
いずれもアメリカから 回復が起こると予言している。共に権威と金を強調する。共に性的なス
キャンダルの歴史と教理がある。現在この両者は緊密な関係にある。それはパワー・エリートの意向に沿ったものである。文鮮明はネルソンとデイプィッド・ロックフェラーに会い、非常に意気投合したと言われている。文鮮明はアメリカ・メーソン・ロッジの会員という。文鮮明の保有するワシントンタイムスはメーソン・ロナルド・レーガンが読む唯一の新聞だった。この他モルモン教会についてのさまざまな証言があるがとても全てを書く事は出来ない。
*なお、モルモン教の情報機関としての性格については、次の著書が詳しい。残念ながら著者、出版社は判らない(後者だけはタナー著)。『Mormon Spies, Hughesh And CIA』『Unmasking aMormon Spy The Story of Satan Fields』さて、こうして見てきた第二の獣の宗教には深くフリーメーソンの思想が浸透している。では、フリーメーンンとは何なのか。この問題に答えられるのは、やはり、キリスト者しかいない。前にも書いたように、サタンはキリスト教へのアンチ・テーゼを基として行 動しているのである。言い換えれば裏返したキリスト教なのである。だから表が分からなければ裏が分かるはずがない。そこでフリーメーノンの組織と思想をキリスト者の立場から説明して見よう。
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エホバの証人のラッセルに続いてと言うより、本当はそれより前に、モ
ルモン教を作ったジョセ フ・スミスもまたユダヤの血筋であった。驚くべき事にアメリカで生まれた多くの新興宗教の九○%がマ
サチューセヅッ州ピッツパーグを中心とする一五○マイル以内の、しかもほんのわずかの家系から出てい
る。その家系がユダヤ人であった。ジョセフ・スミスもそのひとりであり、その前の自称預言者たちも後
もそうである。初期のモルモン教会の核となった家族集団はコネチカットからバーモントへ、さらにパル
ミラからニューヨークへと一緒に移動した。彼らは互いに結婚し、ユダヤ人であった。
ユダヤ人ベネット 家はジョセフ・スミスの思想に多くの影響を与えた。もっとも特出した家族はウオルター、ウインケル、
ハールバットの三家である。他にコードリー、ヤング家、またロイヤル・パーニーにつながるヤベツ・カ
ーター、オリン・ポーター・ロクヱル、サムエル・F.ローレンス、アルバ・ピーマン、エラストス・アイ
ビスらである.
これらの家族の中から後にモルモン教を形成する重要な人々が出た。例えばヨーロッパに行ってオカルト
を学んだ魔術師ルーマン・ウオルターズはジョセフ・スミスの妻とトーマス・タットルを共通の先祖とし
ている。
ウオルターズはウインケルと共にジヨセフ・スミスのオカルトの教師であった。ウインケルはスミスにオカルトの秘儀「アロンの杖』を紹 介し、「杖の人の友愛会」(Fratanity オブロッドメン )と呼ばれるようになった秘密の信仰サークルを作っ た。彼らは自分たちがユダヤ人で、千年王国と正しい信仰の回復を信じ、いつの日か彼らがアメリカ大陸 の主となると信じていた。
その当時はだれもこの人々に注意を向けるものはなかったが、彼らが後にモル
モン教会の元となったのである。さて、こうして見て行くと、モルモン教もエホパの証人もそれぞれジョ
セフ・スミス、チャールズ・ラッセルと言う男達が突然変異的に作り出した宗教ではなく、長いオカルト
とりわけユダヤ教のカバラの影響下にユダヤ人家族集団によって作り出されたものだということが判る。
ところでエホパの証人のラッセルが「ものみの塔」という別の特別な名称を用いた理由についてはすでに 学んだ通りであるが、では、なぜジョセフ・スミスはモルモン教会を「未日聖徒イエス・キリスト教会」
Lastday Saint Jesus Christ Churchと呼んだのであろうか。ここには驚くような秘密が隠されている。実は私も最近までは、モルモン教会がなぜ「未日聖徒イエス・キリスト教会」などという名称を使うのか 不思議でならなかった。彼らはイエス・キリストが本当は嫌いなはずなのにというしごく単純な理由から である。彼らは単純にクリスチャンを騎すためにそんな名前を使ったのだろうと考えていた。ところがラ ッセルにしてもスミスにしてもそんな子 供騎しのトリックなどで彼らの宗教の第二の名称をつけたのではない。
ジョセフ・スミスは自分がイエ
ス・キリストの子孫だと言っているのである。フリーメーソンには「イエスの子孫」という集団がある。
彼らはイエスがマグダラのマリヤという女性と結婚して子をもうけ、その正統の子孫が五世紀のメロビン
グ家であり、その血統は絶えること無く今に続いているという罰当たりなオカルト物語を作った。さらに
二世紀の弁証家ユスチヌス(ジャスティン・マーター)がキリストが異教徒の秘教のジュピターに対応す
るとしているように、はるか昔からキリストをジュピターの子とするオカルトの教説もあった。それでジ
ョセフ・スミスと彼の家族は彼をイエスの子孫、またジュピターの子と言うのである。これらはすべてフ
リーメーソンの密儀であり、スミスはその信仰の再建または完成を自分の手で果たそうとしたのである。
スミスは天使が自分にいくつかのフリーメーソンの階級に欠けていたキーワードを持って来たと言ってい る。それは彼にいかなる高位のメーソンよりも高い位を約束するものだと信じていた。ジョセフ・スミス は全てのフリーメーソンの階級にも勝る結社を作ったと思っていたのだろう。彼はカパラの魔術に際立っ た才能を示し、イスラエルの祭司制度と『イエスの宗教』の復元を計った。
これはフリーメーソン、薔薇 十字団の密儀的信仰のテ ーマであり、高位のメーソンに教えられるものである。一八三二年の『幻』でスミスは奥義のキリスト教 について述べているが、これはマンリー・ホールがその著書「象徴哲学体系」の中で「神秘のキリスト 教」と呼んでいるものである。スミスは創世記をモーセの書として書き直しているがそれはオカルト的神 秘主義であり、グノーシス主義である。実はスミスはこれらの知識をインマヌエル・スエデンポルグの著書から学んだのである。
スエデンボルグはヘルメス学哲学者であり、キリスト教神秘主義者であり、高位
のメーソンだった。スミスはスエデンポルグの三重の天、空中の王国のこの上なき存在、と言う概念を採
用している。ジョセフ・スミスを無学文盲、迷信家、うそつき、詐欺師と批評する事はかえって彼らのモ
ルモン教会の源泉を隠す上で役立ってしまう。スミスの家族は極めて家系を重んじる人々であった。彼の
母は彼に一六六六年までさかのぽる彼らの全ての家族の系図を教え、彼がいかに預言者として選ばれた
か、彼の家族が幾世代にもわたって、いかにその信仰と霊的祝福を受けてきたかを示している。
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