異端、ものみの塔はフリーメーソン、ユダヤ人から出たもの

 

 *ものみの塔を作ったユダヤ人ラッセル

第二の獣の動きの中で特別に注目すべき宗教は「ものみの塔」または「エホパの証人」である。エホパの証人とはものみの塔の信徒のことである。この宗教の本当の姿を、一番知らないのは実は当のエホバの証人たちかもしれない。これはフリーメーソンとは切っても切れない関係にあり、まさにメーソンの双子である。さらにフリーメーソンと、計画的なキリスト教会の破壊と、エホバの証人はイルミナティの世界統一へのプロセスの三本の柱なのである。イルミナティはこの団体を非常に高く評価している。

それが証拠にすでにアメリカではこの宗教の会員には額と右の手に聖なる数字を書き込むことが教えられ始めている。この団体の特徴は、極めて秘密主義である事。トッブには「統治体」と呼ばれる組織があって決して下々のものには見る事も間くことも出来ない。正真のキリスト教会には秘密や階級などというものはない。まして、下層階級が伺い見る事も出来ない上部団体などというものは有り得ない。我々プロテスタントの場合、一応、牧師と信徒に分かれてはいるけれど、万民祭司であって、神の前には皆、平等である。

大体「統治体」などという高圧的な組織によって操られていることを不愉快に思わないのだろうか。エホパの証人は一四万四○○○人以外は天国に行くことが出来ない事になっているが、そんな馬鹿げた差別をどうして神が人の組織に与えようか。この宗教の組織づくりは明らかに新世界秩序の目指す『社会主義』、わずかのエリートと大多数の奴隷のスタイルである。「エホバの証人」は巨大な人間牧場の実験場であり、洗脳工場である。この洗脳によって、信者たちは自分たちが全く知らない目的に向かって盲目的に従順な羊に飼育されている。これは、ほとんどチャールズ・T‐ラッセルとジョセフ・F‐ラザフォードという二人の天才的な男たちによって作られた宗教である。

もちろんその背後には長い異端グノーシスの伝統と多くの頭脳があったことは言うまでもない。一七世紀ドイツにユダヤ人でローエッセルと言う家族がいた。彼らはスコットランドに移住する時、ラッセルと名前を変えた。当時、スコットランドはエメラルドアイランドとして移民を受け入れていたのである。チャールズ・ラッセルはアシュケナジー・ユダヤの血統で、今日イルミナティのトップ13ファミリーの一つである。
 
 

フリーメーソンに操られる邪教に要注意

 

 
 
 

チャールズ・ラッセル はフリーメーソンだっただけではない。この組織の中でも特別に童要な人物であった。エホパの証人は新世界秩序の最重要なパートである。ラッセルはフリーメーソン・イルミナティの最高のグループ、スコテッシュ・ライト、ライト・オブ・メンフィス、ライト・オフ・ミツライムなどの会員であったと思われ、その秘密の知識に精通していた。チャールズ・ラッセルはスコットランドで一八五二年ジョセフ・T‐ラッセルとアン・エリザベス・パー二−・ラッセルの子として生まれた。チャールズが九歳の時母が死んだ。当時スコットランドはフリーメーソンが盛んで、伝統的な長老派の教会は常に異端と戦っていた。ラッセルが長老派などの教会を次々と変わりながら、一番疑間に思ったのは地獄の教理であった。

恐らく当時の教会は、地獄の教えを強調して人々を恐怖に追い込み勢力を保とうとしていたのであろう。偏狭で喜びのないキリスト教だったに違いない。ラッセルはなぜ恵み深い神が人を地獄に落とすのか分からなかった。彼の父は優しい人だったこともそれに関係しているかもしれない。しかし、彼がフリーメーソンを知ったのも父とその仲間たちであった。父は後年ラッセルの信仰に入り死ぬまで行動を共にした。やがて父がアメリカに移住すると共に、ラッセルもピッツパーグに移った。当時のピッツパーグにはキリスト教の教会よりフリーメーンンのロッジの方が多かった。

ここでラッ セルは、はっきりとキリスト教に決別し、彼の新しい啓示にしたがった宗教を作り出した。新しいと言っても、真空からは何も生まれては来ない。彼の宗教の思想、言葉、そして神そのものさえフリーメーソンのものであった。ラッセルの宗教は決して彼の独自の才能で生み出されたものではない。メーソンならだれでも知っているし、書いたものがある。スェデンポルグもその中の一人である。しかし、彼には他のメーノンにはない才能があった。それは大衆の心をつかむ術である。

今でも「ものみの塔協会」はフリーメーソンとの関係を否定するが、ちょっとメーソソの思想を知った人なら、ラッセルの種本がメーソンのものである事は疑うこともなく判る。彼は三五○○人の前で「全ての民の願い」と題して次のような説教をしている。「永く侍望された…偉大なメシア…ユダヤ人が三五○○年間侍ち望み…フリーメーソンが二五○○年間待ち望んだ…同じ栄光の人、ヒラム・アビフ、偉大なるマスターメーンン、その死と栄化、そして未来の現れは彼らの隅の頭石に刻まれた文字によって引き続いて彼らの前に置かれている。彼は暴虐な死を与えられたと言われている、なぜなら彼は天の秘密のしるしであるソロモンの神殿に忠実であったからだ。彼は再び必ず現れると言われている。

その時、本物の神殿が完成されるであろう、そしてそこでイスラェル
と全ての民の ためにも大いなる礼拝が成就するであろう。彼は速やかに現れるであろう」「フリ-メーソンはその伝承において同じ人物を期待している、その人はヒラム・アビフ、偉大なるマスターメーソン。この同じ偉大なメシア、天使長ミカエル、本物のメルキゼデグ、王にして祭司、我々は彼を人なるイェス・キリストとして知っている。(訳注これはおそらくイエスキリストがヒラム・アビフの生れ変わりという意味であろう。この生まれ変わりの思想はメーンンなどのオカルチストには共通するものである)

エホバの証人は人類奴隷計画の実験場

2つのものがきわめて似かよっているとき、そこには共通の背景があると指摘する事ができよう。ラッセルとメーンンの間には実に多くの共通項がある。
 

<神への信仰の類似 >
*エホバは彼らの教理の基礎となるもっとも重要な言葉であり、彼らの神の名である。
*彼らはテトラグラマトンはエホパよりヤハウェの方がふさわしいと言う事に注意を払わないばかりか、テトラグラマトンが「有りてあるもの」と言う意味である事に信用を置かない(注…テトラグラマトン=旧約聖書で神の名を表す言葉。YHWHと記した)。
*共に偉大な建築家と言う語を使う(注ヒラム・アビフのこと)。
*共に神がより小さな神に力を譲ると信している(注…多神教、またははん神論と同じ)。

<キリストヘの信仰の類似 >
*イエスはただ善良な人間であって、全能の神ではない。
*ヒラム・アピフがメシアである。
*共にキリストの仲介者としての意義を理解していないし、彼らの仲介者が必要であるとも感じ
ていない。

<教会への信仰の類似 >
*教会とは秘密の神秘的体である。その神秘と秘密は入会者に、その成長に従って与えられる。

*共に自分たちは宗教でも、宗教的体制でも、教派でもなく、ただ神に仕えるのだと言う。そして良心からの自由を許す。
*両方の組織の会員は他の宗教団体から公に脱退する必要はない。
*教会はピラミッドである。

<聖書への信仰の類似 >
*共に実際には聖書に信仰を置いていない。
*共に他の聖書を持っている。
*共にクリスチャンの学者は聖書の初歩すらわかっていないと思っている。
*聖書は暗号で書かれている。それは隠された書物であり、神殿であると言う。

<未来への信仰の類似 >
*共に全ての人間が新しい黄金の時代に未来の命を持つと信じている。
*共に地獄の教理を否定する。

<真理への信仰の類似 >
*共に同じ声で、真理を知る価値のない者をだます事は、うそであってもうそではないと語り、
書いている。
*共に友人を助けるために誓いの下でもうそをつく。
*共に啓示の継続を強調する(注 今でも続いていると言う意味)。
*共に真理を占有していると思っている。

<知識への信仰の類似 >
*共に理性、神秘、隠された知識を強調する。
*共に理性を強調するが、歴史的証拠がたとえどんなに確かであっても、彼らの選んだ見解に
反するなら、良心に少しもとがめを感じないで歴史的な事実を覆い隠してしまう。

<数への信仰の類似 >
*共に数に魅惑されている、そして特別な隠れた意味を数に与える。

<秘密の階級制への憶仰の類似 >
*神は序列(階級)、等級、誓いを用いる。
*アブラハムとメルキゼデクは神の秘密の序列の高い階級に進んだ。

<大ピラミッドヘの信仰の類似 >
*神があの大ピラミッドを建設した、恐らくメルキゼデクによって(注…ギゼーのピラミ
ッドのこと。メルキゼデクは旧約聖書に出てくる人物)。
*共にエジプト学に興味を持っている。

<救いへの信仰の類似 >
*共にキリストの贖いついて、クリスチャンの神学者のようには理解していない。
*共に行いによる救いを信じる。
*新生の必要性を認めない(注…クリスチャンは新しく生まれ変わったという)。

<他の項目への信仰の類似>
*共にメーソンの信号語や象徴を用いる。
*共にカトリック教会を黙示録の大パビロンと見る。
*共に黒人(黄色人種も)は白人より劣っていると思っている。
*共にメソニックホールで集会をする。

これらの一つ一つに説明を加える事も出来るが、それはまた別の機会にしよう。これらの全て
を今も「ものみの塔協会」が継続しているかどうかは判らない。しかし、これがあの奇怪な宗教
の本性なのである。この団体は決して日本人をその中枢に入れないだろう。それにしても何と
秘密、秘密が多い事であろう。伝統的な教会には秘密など一つもない。

たしかにキリストは
「あなた方には、天国の奥義を知ることが許されているが、彼らには
許されていない」(マタイ13:11)と言ったことはあるけれど、それはかたくなな者に対して言ったのであってだれでもすぐに判る例えばなしなのである。今やエホパの証人は単なるキリスト教の異端ではない。それは人類総奴隷化計画の実験場であり、モデルである。

そしてそれは世界統一攻府の行政の一環を担う権力と成るように計画されているように見える。我々の目の前に出てくる純朴で誠実な「最下層」のエホパの証人たちからは想像も出来ない、壮大で邪悪な帝国の権力者たちがニューヨークの本部にはいる。そしてその羊たちが全くあずかり知らぬ秘密の目的地に導いている。

その組織の中枢は、絶対の確信を持って言うが悪魔礼
拝者であり、サタンそのものを神エホパとして拝ませる日を確実に計算している。恐らくその日はすでに決まっているのだろう。このエホバとは聖書の神の名ではない。それはフリーメーソンを含むグノーシス主義全体のオカルト宗教の呪文なのである。そして、その受肉(人間となる)した人物こそがやがて現われる反キリスト、ヒラム・アビフ、ヘンリー大王である。彼は間もなく世に現われるであろう。エホパの証人の隠された素顔はまだたくさんあるのだが、この本ではこれ以上取り上げない事にする。
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ものみの塔とユダヤ教の深い関係

 

 
 
 

先にルネッサンスの項で、エノキアン・マジックというものについて少し説明した。このエノキアン・マ ジックはメーソンの思想の重要な部分である。そしてこれはエホバの証人を作ったチャールズ・ラッセル と深く結びついている。それはエノク書という旧約聖書の偽典と呼ばれる書物が元になっている(プロテ スタントはこれらの外典とか偽典を聖書とは認めていないが、カトリック教会は認めている)。

エノクと はアダムから七代目の人類の祖先で、非常にミステリアスな人物である。彼は人類で最初に死なないで天 に行った人として知られている。創世記5:21〜24に、「エノクは六五歳になって、メトセラを生ん だ。エノクはメトセラを生んだ後三○○年、神とともに歩み、男子と女子を生んだ。エノクの年は合わせ て三六五歳であった。エノクは神とともに歩み、神が彼を取られたので、いなくなった」と書かれてい る。

この他に新約聖書へブル書
11:5に「信仰によって、エノクは死を見ないように天に移された。神がお移 しになったので、彼は見えなくなった。彼が移される前に、神に喜ばれた者と、あかしされていたからで
ある」

また同じくユダ書14に「アダムから七代目にあたるエノクも彼等について予言して言った、『見よ、主は無数の聖徒たちを率いてこられた。それはすべての者にさばきを行うためであり、また、不信心 な者が、信仰を無視して犯したすべての不信心なしわざとさらに不信仰な罪人が主にそむいて語ったすべ ての暴言とを責めるためである』」とある。エノク書はおそらくこのエノクのミステリアスな生涯に魅せ られた人々が勝手に想像して書いたものだろうが、神に逆らい堕落した天使たちについて非常に多くの関 心を寄せているのがおもしろい。この中で天使の事を「寝ずの番をするもの』とか、『見張り』とか呼ん でいる。英語でいうならwatchであろうか。

この堕落天使の
長がルシファー・サタンであるのだが妙な事 にエノク書には出てこない。そしてこの堕落天使たちが人間の女の美しいのを見て妻にし、それから巨人 が生まれ、その身の丈は三○○○キュピト、一五○○メートルもあったというベラポウな話が書いてあ る。一キュビトとは約四五センチである。もっとも、エノク書にはこの巨人を「悪霊と呼ぶ」とあるから 本当の肉体を持っていたのかどうかは判らない。一五○○メートルもの高さの巨人はまさにwatch towerと言 うにふさわしいだろう。そうするとWatchtowerは悪霊の事なのだろうか。

この話に似た話も聖書に出ている。創世記6:1−4にあってなぜか「神の子たちが人の娘の美しいのを見て妻にめとった」結果、巨人ネ ビリムが生まれたとあるのだが、その身の丈が一五○○メートルなどとは書かれていない。この巨人の残 存子孫は時々聖書の中に現れる。申命記3:11には「パシャンの王オグはレバイムのただひとりの生存者で あった。彼の寝台は鉄の寝台であった。これは普通のキュピト尺で、長さ九キュビト、幅四キュピトであ る」とある(レバイムとはネビリムの事と思われる)。九キュビトは約四メートル、四キュビトは約一・ 八メートルであるから彼は三メートルを越える背丈だったのだろう。

またダビデが倒したゴリアテもその子孫と考えられ(隔世遣伝?)身の丈六キュビト半、約三メートル、指はそれぞれ六本づつあったとある ので今日の人間とはかなり違っていたと考えられる。ここに言う神の子というのは天使の事であるが、イ エス・キリストは天使は結婚しないと言っている。天使には性別がないと言う意味に受け取られているの で、この旧約聖書の箇所は謎の中の謎としてキリスト教会一般には理解不能の箇所とされている。〃健全 な〃クリスチャンや解説者はこの「神の子」と言うのがセツの子孫で、女と言うのがカインの子孫だと言 うがこれはまったく話にならない。

ではなぜ巨人ネビリム が生まれて来たのか説明できない。この箇所は妙にギリシャ神話と似た
所である。その他、エノク書は天 地の果てだの、数多くの天使の名前だの、堕落した天使が人間に教えた知恵だのと人間の好奇心をそそる 話題が書かれているのだが、支離減裂でその上極めて不健全な霊感を感じさせる書物である。だから聖書を決定した人々が早くからこの書を外していたのは当然である。確かにエノク書はその後のオカルト本の 先駆だったといえよう。

このような霊感の内容を重んじるエノキアンマジックを後生大事にするフリーメ
ーンンとエホバの証人のラッセルがどういう霊に導かれていたのか自ずと知れてこよう。フリー
メーソン のロッジには普通所在地の後ろに数をつけた名前がある。サンフランシスコ七ロッジとかこューョーク三 九六ロッジとかである。しかし、時には有名なメーソンの名前をつける場合がある。フランクリン・ロッ ジとかラファイェット・ロッジなどである。

さらにメーソンの好きなテーマ、ミスチック・サークル・ロ ッジとかライジング・サン・ロッジとかニュー・エルサレム・ロッジなどのこともある。その中にミツ バ・ロッジと言うのがある。ミツバとはなんだろうか。ミツバと言うのは旧約聖書に出てくる町の名でヘ
ブル語で「監視塔」を意味する。フリーメーソンの中でもエノキアンマジックを学んだ最高位のメーソン は「Magical watchtowers」 と言うキーワードを用いる。
 

それは神秘を知っているということのしるしである。watachtowerヽ監 視塔、物見櫓、ものみの塔。昔の町は城壁に囲まれていて、その城壁の角々に1段高い監視のための塔が
あった。これは航空機やレーダーの無い時代では遠距雛を見通す戦略上重要なものであった。ところでエ ノキアン・マジックではこの言葉に特別の意味を与えている。オカルチスト全般に人は皆それぞれの内に 神的きらめき、内なる神、天使とか守護天使を持っているという。この内なるパワーとのコンククトによ って誰でも隠された法、知識を得る事が出来る。

そのためにはこのwatchtowerの知識が助けになるとい
うのだ。このwatchtowerは四つの領域を持ち、それぞれにオカルトの分野に対応している。
肉体を除く全ての分野は正しく構成される事によって、彼等の言う「光の体」となり、ニュー
エイジ、メ ーンン、薔薇十字団などの魔術節たちはその肉体を離れwatchtowerに入る事ができ、そこに入った者は 解脱者、進化した魔術師となる事が出来ると言う訳である。

私にはこんなオカルト的な知識を書かねばな
らないのは大変に苦痛なのだが、これがフリーメーンンの最高階級の必修課目であり、さらに、「エホバ の証人」のラッセルが彼の思想とそれを宣伝する組織をwatchtowerと呼んだ理由だから書かないわけに はいかなかった。またここまでわざわざものみの塔と書かないで、watchtowerと書いたのは、いわゆ る、「ものみの塔」という団体と混同しないためである。ラッセルがなぜ彼の思想の最重要な表現手段を「ものみの塔」と呼んだのか分かって頂けただろうか。

彼はエンキアンマジクのエキスバートであり、単 に高位のフリーメーソンだっただけではなく
彼等の計画の突出した人物、別の言葉で言えばキーバーソン
だったのである。watchtowerは最高位のフリーメーソン、特にスコッティシュ・ライト、
ライト・オ ブ・ メンフィス、ライト・オブ・ミツライムなどイルミナティの最高レベルの結社の非常に重要な知識であっ た。この知識を持たず、さらに四つのwatchtowerに入る(イニシェートする)事を求めないイルミナテ ィ・メンバーはほとんど無価値とされた。

ラッセルはその意味で非常に特別な地位にあったはずである。
ところがラッセルはジョセフ・スミスと違って、決してこの事を明らかにはしなかった。ただ、ものみの 塔と言う名称を使っただけである。それはなぜだろうか。秘密は高ければ高いほど、違反に対する罰則も 厳しくなる。もし、違反すれば死を持って報われる。ベンジャミン・フランクリンという人物を知ってお られるだろう。しかし、彼の多くの良い逸話に対して、彼がフランスのオカルト的なグランド・オリエン ト・メーソンのグランドマスターであり、多くの反クリスチャン的な活動をしていた事実はまったく知ら れていない。

ラッセルにせよ、その後の指導者にせよ、メーソンとの関係やこれらのオカルト的な知識に
関してはむしろ否定的にすら書いている。しかし、泥棒が自分を泥棒だと宣伝して歩かないのと同じでこ れは彼等のカモフラージュに過ぎない。証拠は歴然としてある。ラッセルが一時期セブンスデー・アドベ ンチストという団体と交流を持ち、あたかもそこから彼の宗教のヒントを得たかのように装っているの は、彼のフリーメーソンの背景を消すた めのカモフラージュでは無かったかと私は思っている。

その点、ラッセルはジョセフ・スミスより慎重か
つ賢明だった。C.T.ラッセルのフリーメーンン・ナイトテンプラーの会員の記録がアイルランドにある。 一九三三年にレディー・クイーンボローが出版した『オカルト神政』という本の七三七ぺージにラッセル のフリーメーソン・メンパーシッブの記録が書かれている。隠してもどこかでボロは出るものだ。

ユダヤ教から生まれたモルモン教

私はユダヤ人に対して何の恨みもない。それどころか彼らの悲痛な歴史に同情し、イスラエルを訪れた時 には自分の国のようにうれしく感じたものである。ところが統一世界政府の陰謀の迷路をたどって行く と、辻々角々にどうしてもユダヤの三文字が現れてしまうのである。私が偏見を持って見ているのではな く、向こうから現れてくるのだ。エホバの証人のラッセルに続いてと言うより、本当はそれより前に、モ ルモン教を作ったジョセ フ・スミスもまたユダヤの血筋であった。驚くべき事にアメリカで生まれた多くの新興宗教の九○%がマ サチューセヅッ州ピッツパーグを中心とする一五○マイル以内の、しかもほんのわずかの家系から出てい る。

その家系がユダヤ人であった。ジョセフ・スミスもそのひとりであり、その前の自称預言者たちも後 もそうである。初期のモルモン教会の核となった家族集団はコネチカットからバーモントへ、さらにパル ミラからニューヨークへと一緒に移動した。彼らは互いに結婚し、ユダヤ人であった。
ユダヤ人ベネット 家はジョセフ・スミスの思想に多くの影響を与えた。もっとも特出した家族はウオルター、ウインケル、 ハールバットの三家である。他にコードリー、ヤング家、またロイヤル・パーニーにつながるヤベツ・カ ーター、オリン・ポーター・ロクヱル、サムエル・F.ローレンス、アルバ・ピーマン、エラストス・アイ ビスらである.

これらの家族の中から後にモルモン教を形成する重要な人々が出た。例えばヨーロッパに行ってオカルト を学んだ魔術師ルーマン・ウオルターズはジョセフ・スミスの妻とトーマス・タットルを共通の先祖とし ている。ウオルターズはウインケルと共にジヨセフ・スミスのオカルトの教師であった。ウインケルはス ミスにオカルトの秘儀「アロンの杖』を紹 介し、「杖の人の友愛会」(Fratanityオブ ロッドメン)の秘密の信仰サークルを作っ た。

彼らは自分たちがユダヤ人で、千年王国と正しい信仰の回復を信じ、いつの日か彼らがアメリカ大陸 の主となると信じていた。その当時はだれもこの人々に注意を向けるものはなかったが、彼らが後にモル モン教会の元となったのである。さて、こうして見て行くと、モルモン教もエホパの証人もそれぞれジョ セフ・スミス、チャールズ・ラッセルと言う男達が突然変異的に作り出した宗教ではなく、長いオカルト とりわけユダヤ教のカバラの影響下にユダヤ人家族集団によって作り出されたものだということが判る。

ところでエホパの証人のラッセルが「ものみの塔」という別の特別な名称を用いた理由についてはすでに 学んだ通りであるが、では、なぜジョセフ・スミスはモルモン教会を「未日聖徒イエス・キリスト教会」 Lastday Saint Jesus Christ Churchと呼んだのであろうか。ここには驚くような秘密が隠されている。 実は私も最近までは、モルモン教会がなぜ「未日聖徒イエス・キリスト教会」などという名称を使うのか 不思議でならなかった。彼らはイエス・キリストが本当は嫌いなはずなのにというしごく単純な理由から である。

彼らは単純にクリスチャンを騎すためにそんな名前を使ったのだろうと考えていた。ところ
がラ ッセルにしてもスミスにしてもそんな子 供騎しのトリックなどで彼らの宗教の第二の名称をつけたのではない。ジョセフ・スミスは自分がイエ ス・キリストの子孫だと言っているのである。フリーメーソンには「イエスの子孫」という集団がある。
彼らはイエスがマグダラのマリヤという女性と結婚して子をもうけ、その正統の子孫が五世紀のメロビン グ家であり、その血統は絶えること無く今に続いているという罰当たりなオカルト物語を作った。さらに 二世紀の弁証家ユスチヌス(ジャスティン・マーター)がキリストが異教徒の秘教のジュピターに対応す るとしているように、はるか昔からキリストをジュピターの子とするオカルトの教説もあった。

それでジョセフ・スミスと彼の家族は彼をイエスの子孫、またジュピターの子と言うのである。これらはすべてフ リーメーソンの密儀であり、スミスはその信仰の再建または完成を自分の手で果たそうとしたのである。 スミスは天使が自分にいくつかのフリーメーソンの階級に欠けていたキーワードを持って来たと言ってい る。それは彼にいかなる高位のメーソンよりも高い位を約束するものだと信じていた。ジョセフ・スミス は全てのフリーメーソンの階級にもまさる結社を作ったと思っていたのだろう。

彼はカパラの魔術に際立っ た才能を示し、イスラエルの祭司制度と『イエスの宗教』の復元を計った。これはフリーメーソン、薔薇 十字団の密儀的信仰のテ ーマであり、高位のメーソンに教えられるものである。一八三二年の『幻』でスミスは奥義のキリスト教
について述べているが、これはマンリー・ホールがその著書「象徴哲学体系」の中で「神秘の
キリスト 教」と呼んでいるものである。スミスは創世記をモーセの書として書き直しているがそれはオカルト的神 秘主義であり、グノーシス主義である。

実はスミスはこれらの知識をインマヌエル・スエデンポルグの著
書から学んだのである。スエデンボルグはヘルメス学哲学者であり、キリスト教神秘主義者であり、高位 のメーソンだった。スミスはスエデンポルグの三重の天、空中の王国のこの上なき存在、と言う概念を採 用している。ジョセフ・スミスを無学文盲、迷信家、うそつき、詐欺師と批評する事はかえって彼らのモ ルモン教会の源泉を隠す上で役立ってしまう。

スミスの家族は極めて家系を重んじる人々であった。彼の
母は彼に一六六六年までさかのぽる彼らの全ての家族の系図を教え、彼がいかに預言者として選ばれた か、彼の家族が幾世代にもわたって、いかにその信仰と霊的祝福を受けてきたかを示している。彼はダイ ナミックな人間であり、多くの能力に溢れていた。またスミスはユダヤ・カパラ思想を聖なる知識であ り、神からアダムへ、アダムからエノクへ、さらにノア、メルキゼデクを経てモーセに伝えられ、時を経 て自分に天 使が教えてくれたものだと言う。
 

それは魔術の知識であった。カパラは極めて魔術に近く、多くの魔術が
カパラから出てきた。ジョセフ・スミスは多くのメーソンや魔術のグループのようにモルモンの指導者た ちと自分に新しい名前をつけた。彼の名はエノクであった。その後、モルモン教会はブリガム・ヤングな どの指導者によって導かれ、現在ではかなり変化もあるかも知れない。しかし、今回はここまで研究する のがやっとだった。私の前著と共に参考にされたい。

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参考: ものみの塔の方へ
 

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